普通はダマテン、しかし“魔王”は違った。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」10月26日の第1試合。KONAMI麻雀格闘倶楽部・佐々木寿人（連盟）が役あり高打点のチャンス手をリーチ宣言。怒涛の攻めにライバルが呆然とする一幕があった。
南2局、3万700点持ちの親番で、2着目の佐々木。赤が1枚、そしてドラも2枚ある七対子をテンパイすると、場を見渡し打三万として、二万待ちの即リーチ。ダマテンでも親満貫が確定、ツモれば親跳満だが、わざわざテンパイを対戦者に与える大胆策だ。実況の日吉辰哉（連盟）はこの選択に「リーチだって！」と金切り声を上げた。
プレイヤー解説を務めていた赤坂ドリブンズ・渡辺太（最高位戦）は「マンズの下が良いと見ましたかね」と即答。しかし日吉は「なるほど、でもこれヤミテン1万2000点ですよ！」と食い下がる。渡辺は「『みんなオリてください、三万みんな合わせてください。そしたら二万がノーチャンスになりますよ』と、狙ってますね！」と補足した。ファンからは「なんでリーチ」「怖すぎる」「り、り、りりーち？」「すごいリーチ」「ノータイムｗ」「やばい」「これはリーチできんな」と驚きの声が殺到。
すぐに三万が1枚切られ二万はワンチャンス。筋の五万もツモってきたことで、二万は誰からも出やすくなった。それぞれが安全牌をツモったことで二万が出ることはなく、佐々木もツモれずにこの局は流局。開かれた超ド級の手に、対戦者は呆然とするばかり。
2着で終えた試合後のインタビューで佐々木は、渡辺が述べた通りの理由を語った。「時間がかかるとあれも良い待ち、これも良い待ちとなってしまう。後悔はなかった」と加えると、ファンからは「寿人らしい選択」「解説の答え合わせのインタビューは気持ちいい」「あれは寿人だった」など思い思いのコメントが寄せられていた。
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
