【スーパーフォーミュラ】最終戦(決勝・10月29日/鈴鹿サーキット)
急遽参戦が決まった日本最速を競うトップレース初参戦の新人レーサーとベテランレーサーが手に汗握る大接戦を展開。タイヤがぶつかる熱いバトルを繰り広げ、反響を呼んだ。
前日に行われた第8戦の練習走行では、「目が慣れるのに精一杯」と語っていた初参戦の大草りき(TGM Grand Prix)だったが、予選では一部のセクタータイムでファステストラップを刻むなど存在感を示した。さらに最終戦の第9戦では、ベテランの大嶋和也(docomo business ROOKIE)と激しいバトルを繰り広げたシーンが話題となった。
レース終盤の残り6周で、14番手の大嶋を抜こうとシケインで並びかけた大草。するとタイヤ同士が接触し、あわやクラッシュしそうに。これにファンは「思ったより当たってたwwww」「ソフトタッチ」「これはクリーンなヒット」「当たっとるやん」と大盛り上がり。
大草は、そこからエンジンパワーを一時的に上げるオーバーテイクシステム(OTS)を使用し、横並びになって1コーナーに差し掛かると、大嶋のアウト側から被せていった。2コーナーでやや膨らんだ大嶋のインを突くも、大嶋も上手くディフェンスし、順位をキープ。オーバーテイクは叶わなかったものの、急遽白羽の矢が立った大草が、充分にその存在感を示した。
2021年までスーパーフォーミュラに参戦し、ル・マンウィナーである中嶋一貴さんも「スーパーフォーミュラは、体にかかる負担も大きいので、体力面でもそんなに簡単ではないと思うんですけど、それでも大草選手がここまで走れているのは素晴らしいと思いますし、大嶋選手もベテランとしてそう簡単に負けるわけにはいかないという気持ちもあると思うので、非常に良いバトルですね」とコメントした、新人とベテラン双方の走りが光った瞬間だった。
(ABEMA『スーパーフォーミュラ2023』/(C)JRP)