取れるアガリをきっちり取り、まず1勝だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」11月13日の第2試合はセガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）が自身8戦目で待望のトップを獲得。オーラスにラス牌をツモり逆転、チームに再び息吹をもたらすアガリにファンは湧き、茅森自身も試合後はご機嫌だった。
試合は起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）、茅森、BEAST Japanext・中田花奈（連盟）の並びで開局。茅森は東1局、しかけてまず1500点のアガリ。さらに東2局もやはり仕掛けてテンパイ、1000点で2連続のアガリを決めた。急遽イメチェンしたように見えるが、実は「高い手が最近はアガれないので、怖い親を流して、私の親を持ってきちゃおう」という作戦だ。目論見通り東3局で親番を迎えるとリーチで5800点の加点、主導権を握る。
しかし今期低迷するチーム状況を表すかのように、その後に茅森には手が入らない。一方で滝沢が連続でアガリを決め、茅森は2着目へ転落してしまった。7800点差で迎えたオーラス、茅森は赤2枚を持ってカン八万待ちのリーチ。リーチ時に山には2枚残っていたが、すぐに1枚が滝沢に吸収されてしまう。流局すれば2着で終了、このまま終わってしまうのか、ファンが固唾を飲んで見守る中、茅森は一際大きな声で「ツモ！」。最後の八万を手繰り寄せ、リーチ・ツモ・赤2で8000点のアガリ。逆転で今期初勝利を獲得した。ファンは「うおおおおお！」「自模った！ラス牌だ！！！」「これは天才」「ありがとう！」「これが反撃の狼煙だ！」と大喜び。
上気した顔つきで勝利者インタビューに登場した茅森。「ようやく！はい、良かったです！」とこの勝利を喜んだ。チームは実に16試合ぶりのトップ。茅森は「久しぶりでしたね。本当に。このままズルズルいっちゃうと本当にまずい。トップが取れて良かった」と喜び、この事態を脱却するためにお祓いまで出かけたという近藤誠一監督（最高位戦）については「おかげでトップが取れました」と頭を下げた。
苦しい時こそファンの声援が力になる。茅森は「ようやくトップが取れました。フェニックスとしてはまだまだマイナスがあるので、これからマイナスを返して、セミファイナルに進出できるように頑張ります！」と報告し、かわいらしく決めポーズ。久しぶりの笑顔にファンも「やったやった」「おめおめ」「うれし〜」と実感のこもったコメントを多数寄せていた。
茅森のトップがチームに価値あるポイントと勇気をもたらした。まだ勝利が遠いオールドルーキー醍醐大（最高位戦）や、今期1勝も個人34位から挽回を期す東城りお（連盟）らも奮起してくれるはずだ。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・茅森早香（最高位戦）3万5000点／＋55.0
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典（連盟）3万2800点／＋12.8
3着 BEAST Japanext・中田花奈（連盟）1万6300点／▲23.7
4着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥（RMU）1万5900点／▲44.1
【11月13日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates ＋298.2（28/96）
2位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋274.5（30/96）
3位 TEAM雷電 ＋124.8（30/96）
4位 渋谷ABEMAS ＋88.4（30/96）
5位 KADOKAWAサクラナイツ ＋37.9（28/96）
6位 EX風林火山 ＋36.0（30/96）
7位 赤坂ドリブンズ ▲129.8（28/96）
8位 BEAST Japanext ▲301.1（30/96）
9位 セガサミーフェニックス ▲428.9（30/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
