将棋の順位戦A級5回戦が11月22日に行われ、稲葉陽八段(35)が中村太地八段(35)に勝利した。この結果、リーグ成績は稲葉八段、中村八段ともに2勝3敗として後半戦へと向かう。
同学年対決は稲葉八段が制した。両者4局目となる公式戦対戦は、稲葉八段の先手で相掛かりの出だしに。じりじりと緊迫感漂う展開から先手が仕掛け戦いが始まった。難解な中盤戦では中村八段が応戦してペースを握ったかと思われたが、稲葉八段は絶妙なバランス感覚を見せて流れを引き戻すと、後手の猛攻に冷静に対応。手厚い指し回しでリードを押し広げると、最後は2枚の桂打ちから寄せ切って大きな白星を手にした。
この結果、リーグ“折り返し地点”の5回戦が全局終了。現時点では、5戦全勝の豊島将之九段(33)が首位、4勝1敗の2番手からは王将挑戦者となった菅井竜也八段(31)が追走している。藤井聡太名人(竜王、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)への挑戦権獲得を目指し、後半戦ではどのような戦いが繰り広げられるか。注目度は今後ますます高まっていく。
6回戦では、稲葉八段は佐々木勇気八段(29)と、中村八段は豊島九段との対戦が予定されている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)