カーフで足“ぐにゃり”崩壊の衝撃KO 4年4カ月ぶり“魂の勝利”に「あと少しだけ…この格闘技をやりたい」ベテラン戦士の思い
【映像】カーフで“ぐにゃり”の衝撃KO
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 徹底して右足を狙ったカーフキックに、気持ちに身体が追いつかずぐにゃりと崩壊。連敗中のベテラン同士、後がない意地と感情むき出しの闘いを解説も「最後まで目が死んでいなかった」を称えた。

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 11月25日に後楽園ホールで開催された「Krush.155」。川崎聖亮朗(HIGHSPEED GYM)と斉藤雄太(K-1ジム五反田チームキングス)の対戦は3ラウンド、川崎がカーフキックを連発して見事なKO勝利。ベテラン対決を制した。

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 ともに30代のハードパンチャー対決。しかし川崎5連敗、斉藤4連敗と両者ともに勝利が遠く背水ののリングとなる。

 普段はアグレッシブな両者だが、この日は慎重な立ち上がり。インローを狙い、遠距離から打撃を丁寧に当てる川崎に対し、斎藤はいつもの我流スタイルで変則的に前へと出る。

 2ラウンドになると、勢いがあるのは川崎。左フックが当たりはじめ、斎藤の足元がグラつきはじめる。斎藤も強いパンチやバックブローを試みるが、川崎は冷静にパンチを当て、右足にカーフを集中させはじめる。

 運命の3ラウンド、いよいよ後がなくなった斎藤が前に出てローキックを狙うが、川崎も負けじと前ラウンドからダメージが蓄積させている右足に狙いを絞って最初のダウンを奪う。

 立ち上がった斎藤は、覚悟を決めたように声を張り上げ右を振り回すが、打ち際にカーフを被弾。ラウンド中盤、低空の蹴りがスネを捉えると、一度はこらえた斎藤だがダメージが噴出してガクリと腰から砕け、力尽きた。

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 連敗を脱出した川崎が浮かべた安堵の表情に対し、ガックリとマットに両手をつき悔しがる斎藤の姿は対照的。足を痛め中腰の姿勢、苦悶の表情を浮かべながらも勝者を称える。

 ABEMA解説の松倉信太郎は「敗れましたけど、最後まで勝ちにいく姿勢を見せる選手。効いた瞬間でも攻めに行けるファイターはリスペクトできる。また観たいです」と語ると解説の石川直生も「倒れた最後まで目が死んでいなかった」と心意気を称えた。

 川崎は勝利者マイクで感謝の言葉とともに「やっと長い長い夜が明けた」と本音を覗かせると「2019年以来実に4年4カ月勝ちがなかったんです、怪我で1年2カ月リタイアしたり…今回も頭のダメージを抜くために1年4カ月空けて挑んだ試合でした」と内情を告白。

 さらに「何をやってもうまくいかなくて、くじけそうになり正直心は折れていました。けど、たくさんの方々に支えられてここまで来ることができました。来月32歳を迎えるんですけど、あと少しだけこの格闘技をやりたいです。脇役でいいので使ってくれたら」と熱い思いを打ち明けると、ファンからも「良かったなあ」「主役を目指せ」と激励の言葉が並んだ。

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