どんな荒い波でも泳ぎ切る、“マーメイド”の勝負強さが戻って来た。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」11月27日の第2試合はセガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）がトップ、今期3勝目を獲得。序盤の大物手でリードも一時は逆転を許し、最後はアガリ競争に。得意の仕掛けで難局を切り開き、苦しいチームの光となった。
試合は起家から魚谷、U-NEXT Pirates・瑞原明奈（最高位戦）、KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）、渋谷ABEMAS・松本吉弘（協会）の並びでスタート。東1局、魚谷は8巡目に先制リーチをかけ、一盃口となる高目をツモ。リーチ・ツモ・平和・一盃口・赤2の1万8000点をゲットした。
フェニックスの面々がしばらく掴めていなかった爽快なアガリ。実況の日吉辰哉（連盟）は「困った時の魚谷さん！過去MVPというMリーグにおいて最も華々しい個人賞を獲得している女性選手です！」と高らかに紹介し、ファンは「久々に大物手きたねフェニックス！」「いけいけフェニックス！！」「魚ちゃん今日は勝ってくれ！」と、13日の第2試合、茅森早香（最高位戦）以来となるトップ取りに期待の声を上げた。
東4局は高宮とのリーチ合戦を制して5200点のアガリ。しかし南3局2本場、瑞原が満貫をツモり、トップ目を奪われてしまう。2400点差を追う南4局。ドラはない手、白が対子だが打たれた1枚目はスルー。赤五万を引くとタンヤオへ向かい打白とした。その後、親リーチの松本から6索を鳴いて5・8筒待ちのテンパイ。魚谷はほどなく訪れた8筒を大事そうに河へ置き、タンヤオ・赤の2000点で逆転トップを獲得した。
チームに光明となる逆転トップ。魚谷はインタビューで「東1局、麻雀の神が与えてくれた6000オールがあって、このツキでトップは取りたいと思っていた」と、まず序盤に成就させた大物手を謙虚に語った。オーラスの逆転打は「（親の）松本さんには正直、打ってもしょうがないなという気持ちで、このテンパイだったら勝負しようと」と心境を語り「8筒がいてくれて、本当にうれしかったです」と顔をほころばせた。
まだチームは上位と程遠い最下位。それでも残り試合は十分に残っている。魚谷は「トップを目指すとラスも増えてしまう。まずコツコツとポイントを増やしたい」と中盤戦の戦い方を語り、苦しい中でも応援をしてくれるファンへ「ここからきっとみんながトップを少しずつ取ってくれると思うので、是非応援をお願いします！」と語りかけ、決めポーズ。ファンからは「きたぁあああかわいいー」「魚ちゃんナイス！」「ひさびさフェニポーーズ！」と多数の声援が寄せられた。
メンバー、そして監督が変わって新体制となるも、まだ波に乗れないチーム。それでも元MVP選手の頼れるエースが勝つことで一枚岩となり、士気を上げていくはずだ。
【第2試合結果】
1着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未（連盟）3万9600点／＋59.6
2着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈（最高位戦）3万8500点／＋18.5
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり（連盟）1万9100点／▲20.9
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘（協会）2800点／▲57.2
【11月27日終了時点での成績】
1位 EX風林火山 ＋267.0（36/96）
2位 KADOKAWAサクラナイツ ＋247.3（36/96）
3位 U-NEXT Pirates ＋226.7（38/96）
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋125.2（36/96）
5位 赤坂ドリブンズ ＋97.4（36/96）
6位 渋谷ABEMAS ＋58.8（38/96）
7位 TEAM雷電 ＋41.5（36/96）
8位 BEAST Japanext ▲523.7（36/96）
9位 セガサミーフェニックス ▲540.2（36/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
