アニメ『呪術廻戦（じゅじゅつかいせん）』は、2023年8月から第2期「渋谷事変」が放送された人気作品です。人間の負の感情から生まれる“呪い”をテーマに、超常的な力をぶつけ合う戦いを描いたダークファンタジーとなっています。
この記事では、呪詛師・夏油傑（げとう すぐる）の肉体を使って暗躍するキャラクター・羂索（けんじゃく）をピックアップ。羂索が渋谷事変を起こした目的や、主要キャラクターとの関係などを解説します。
目次
- 羂索が登場するアニメ『呪術廻戦』とは
- アニメ『呪術廻戦』羂索の基本情報を紹介
- なぜ五条悟の親友・夏油の肉体を乗っ取ったのか
- 宿儺の器・虎杖と羂索の関係は？
- 両面宿儺と羂索は手を組む？
- アニメ『呪術廻戦』羂索のまとめ
羂索が登場するアニメ『呪術廻戦』とは
アニメ『呪術廻戦』は、2023年7月より第2期が放送スタートしました。これまでには、2020年10月から2021年3月にかけて第1期が放送、同年12月には『劇場版 呪術廻戦 0』が公開されています。原作は『週刊少年ジャンプ』（集英社）にて、芥見下々氏により連載された同名漫画で、シリーズ累計発行部数1億部（デジタル版含む）を突破している人気作品です。
『呪術廻戦』では、憎悪や後悔といった負の感情から生まれた“呪霊”と呼ばれるものを祓うべく、“呪術師”と呼ばれる異能力者たちが日夜戦っています。
主人公・虎杖悠仁（いたどり ゆうじ）は、呪術とは無縁の生活を送る高校生でした。しかし、友人が呪霊に襲われた事件をきっかけに、呪力を得ることになりました。そして「人を助けろ」という祖父の遺言に従い、虎杖は東京都立呪術高等専門学校（呪術高専）にて呪術を学び、呪霊とのバトルに身を投じていきます。
アニメ『呪術廻戦』羂索の基本情報を紹介
夏油の肉体を乗っ取った者の名前は、アニメでは明かされていませんが、原作漫画にて、「羂索」と公開されています。
アニメ第33話にて、現代最強の呪術師・五条悟（ごじょう さとる）を、獄門疆（ごくもんきょう）に封印しました。そのとき「オマエは誰だ!!」と問う五条に、羂索は頭を開き脳に口がついた姿を見せています。また、第46話で脹相（ちょうそう）に「加茂憲倫!!」と呼ばれた時には、「加茂憲倫も数ある名の一つに過ぎない 好きに呼びなよ」と答えています。
羂索の基本情報【プロフィール】
羂索は、脳を入れ替えて肉体を渡る術式を使います。自分の術式だけでなく、乗り移った肉体がもともと持つ術式も所持できます。『呪術廻戦 公式ファンブック』によると、肉体を治癒する反転術式も使用可能ではあるものの、額にある縫い目のような傷跡は、術式の縛りのため、治していないとのことです。
第47話（原作16巻第136話）にて、羂索が千年以上も前から存在していたことが明かされています。しかし、羂索の元の姿はまだ描かれておらず、姿・性別ともに不明です。過去には、特級呪物・呪胎九相図（じゅたいくそうず）を作り出し、史上最悪の呪術師として名を残す故人・加茂憲倫（かも のりとし）の体を乗っ取っていました。
羂索の声優は櫻井孝宏さん
現在、羂索は夏油の肉体に移っているため、夏油役の櫻井孝宏（さくらい たかひろ）さんが羂索役も演じています。羂索がほかの人間に乗り移った場合は、担当する声優も変わる可能性が高いと思われます。
櫻井さんの代表作は『おそ松さん』の松野おそ松役、『ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない』の岸辺露伴役、『鬼滅の刃』の冨岡義勇役など。その他、数々の有名作品に出演しています。
なぜ五条悟の親友・夏油の肉体を乗っ取ったのか
羂索が夏油の肉体を利用した理由は、2つあります。1つは、獄門疆の発動条件をクリアするためです。『呪術廻戦 公式ファンブック』によると、羂索は五条の体を乗っ取れないという記述があります。羂索は、力では敵わない五条を排除すべく、獄門疆にて封印することを計画。半径4m以内の位置にて、相手の脳内時間で1分間足止めするという獄門疆の発動条件には、五条の親友・夏油の肉体が最適でした。2つ目は、夏油の術式である呪霊操術を得るためです。
羂索はいつから夏油になり変わっていた？
第33話にて、羂索は「君さぁ、夏油傑の遺体の処理を家入硝子にさせなかったろ」「おかげで楽にこの肉体が手に入った」と五条に明かしています。
夏油の姿がアニメに初登場したのは、1期第5話。額に傷があるので、この時点で、すでに羂索が肉体を乗っ取っています。夏油と五条の高専時代を描いた「懐玉・玉折」と、1期の物語が始まる約半年前の百鬼夜行を描いた『劇場版 呪術廻戦 0』では、額の傷はありません。百鬼夜行にて、夏油は乙骨憂太（おっこつ ゆうた）との戦闘で重傷を負い、五条の手によってとどめを刺されました。
よって、羂索が夏油の肉体を奪ったのは、百鬼夜行決行日の2017年12月24日から、虎杖が呪術高専に転入した2018年春までのあいだと考えられます。
宿儺の器・虎杖と羂索の関係は？
羂索は、宿儺の器である虎杖を高く買っています。虎杖がすべての指を取り込んでも、肉体の主導権を宿儺に譲らないと予測し、呪霊が呪術師に勝つ2つの条件として、五条悟の戦闘不能と、両面宿儺の器・虎杖を仲間に引き込むことをあげています。
また、虎杖は羂索の子という可能性もあります。羂索は過去に加茂憲倫として、呪物・呪胎九相図を生み出しました。そのため、呪胎九相図の1つが受肉した存在の脹相（ちょうそう）は、羂索の子にあたります。脹相は、術式の影響で弟たちの異変を感じ取ることができ、第37話にて虎杖の死の気配を察知。このとき脹相は、虎杖との血のつながりを認識しました。
第46話では、羂索の「我ながら流石と言うべきか。宿儺の器タフだね」という発言もあり、羂索は何らかの形で虎杖の出自に関わっていると考えられそうです。
▶脹相の脳内に溢れる存在しない記憶 37話
▶羂索「我ながら流石と言うべきか」 46話
両面宿儺と羂索は手を組む？
羂索と宿儺は、ともに千年以上前から存在し、呪術師を疎んでいます。また、宿儺を崇拝する呪詛師・裏梅（うらうめ）が羂索と手を組むなど、間接的な協力関係にあります。
しかし、第34話にて、2人の思惑が一致していないことが明らかになりました。羂索は「私にとって宿儺は獄門彊が失敗した時の代案に過ぎない」と発言し、第39話では宿儺も「俺には俺の計画がある」と語っています。お互いに敵ではありませんが、目的が同じの同志でもないようです。
アニメ『呪術廻戦』羂索のまとめ
羂索は、夏油の肉体を乗っ取り、五条悟を封印した呪詛師です。過去には加茂憲倫の肉体を操り、特級呪物・呪胎九相図を作りました。性別を含め、羂索の正体は不明です。両面宿儺の器として、虎杖の強さを高く買っています。
渋谷事変で、羂索はその存在が明らかになりました。五条悟を戦闘不能にした策士が今後どう動くのか、目が離せません。物語の鍵を握る羂索の動向を、今後も番組にて注目していきましょう。
(C) 芥見下々／集英社・呪術廻戦製作委員会
