打撃系雀士の本能は、勝負所を間違えなかった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」12月11日の第2試合はU-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）が逃げ切りトップ。個人3連勝でチームは首位に返り咲いた。
試合は起家から鈴木優、セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）、BEAST Japanext・菅原千瑛（連盟）、KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）の並び。第1試合でトップ目前だった瑞原明奈（最高位戦）が悔しいマクられ方をしており、鈴木優は「燃えて来た」と戦闘民族の血をたぎらせながら試合へ。配牌を取ると、すでに2メンツが完成しているチャンス手だ。一盃口の高目となる五万を引いて5巡目にリーチ。菅原がなんとか押し返そうとするが、鈴木優はアガリ牌の4筒をそっとツモ。リーチ・ツモ・平和・一盃口に、雀頭の5索が裏ドラになりキッチリ6翻。親跳満の1万8000点でこの上ないロケットスタートを決めた。
鈴木優の持ち味が存分に発揮されたのは南3局。中を鳴き、さらに四万をチーして、一・四・七万待ちの三面張でテンパイ。その後、親の菅原がリーチで押し返してきたが、鈴木優はこの反撃に真っ向勝負。自分はトップ目、相手はラス目。理屈では早期撤退となるが、次々に危険牌を押していく。解説の村上淳（最高位戦）は「行くよねー！優はわかってるんですよ、こんなところでね（引けない）」と積極プレーに脱帽。ファンも「いったー」「すげ！」「すげえなｗ」と騒然となる中で、鈴木優は一万をツモ。中・赤2の4000点をゲットし、オーラスも自らアガってトップ終了した。
いつものさわやかなスマイルで、勝利者インタビューを受けた鈴木優。まずウェーブがかったワイルドな風貌に話題が及ぶと「あんまり意識してなかったです」と天然キャラの回答でファンを沸かせた。試合に関しては「点数に余裕があった分、押し引きも安定を取りに行けた」と、東1局のリードを活かし、巧みに打ち回した内容を振り返った。親の菅原に押し切った南3局については「放銃でも全然いいやという気持ちで、1局自分の加点で消化することがトップに繋がると思った」と語り、また白い歯を見せた。
これでチームは首位、立役者は鈴木優だ。Mの舞台に完全適応し、危険牌も恐れず勝負する強さは頼もしい限り。勝利に沸くファンへ鈴木優は「瑞原さんがいい内容だったと思うんですが、かなり悔しい2着で僕も悔しかった。2戦目、とても燃えて（試合に）来ました」と語り、チーム状況については「今日の夜だけ喜んだら、また明日から気を引き締めて、チームメイト一丸となって頑張っていきたいと思います！」とコメント。ファンからは「お手本のようなコメント」「イケメンかっこいい！！！」「覚悟が違う」「応援します！」と次の試合に向け熱い声援が寄せられていた。
【第2試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・鈴木優（最高位戦）4万9300点／＋69.3
2着 セガサミーフェニックス・東城りお（連盟）2万9100点／＋9.1
3着 KADOKAWAサクラナイツ・渋川難波（協会）1万3000点／▲27.0
4着 BEAST Japanext・菅原千瑛（連盟）8600点／▲51.4
【12月11日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates ＋317.5（44/96）
2位 KADOKAWAサクラナイツ ＋271.3（44/96）
3位 赤坂ドリブンズ ＋175.3（42/96）
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 ＋167.7（42/96）
5位 渋谷ABEMAS ＋67.7（44/96）
6位 EX風林火山 ＋45.0（44/96）
7位 TEAM雷電 ▲136.3（44/96）
8位 セガサミーフェニックス ▲386.5（44/96）
9位 BEAST Japanext ▲521.7（44/96）
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
