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【映像】谷川十七世名人の“プレッシャー”の瞬間(13分30秒頃~)
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 突然の無茶ぶりに後輩棋士は動揺を隠せなかった。全国を8つのブロックに分け、エリア対抗として行われる団体戦「ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治」で、兵庫・京都・滋賀の3県によるチーム関西Aで監督を務める谷川浩司十七世名人(61)が「棋士のまち加古川」で地域会を行った。地元のアマチュア精鋭らと将棋で交流…と思いきや、谷川十七世名人は後輩棋士へまさかのプレッシャー!?チームメイトからは大爆笑が沸き起こった。

【映像】谷川十七世名人の“プレッシャー”の瞬間(13分30秒頃~)

 谷川十七世名人、佐藤康光九段、久保利明九段とタイトル経験者のベテランから稲葉陽八段、出口若武六段ら強豪、さらには2023年度の新人王・上野裕寿四段など、チーム関西Aはどこを見ても充実のラインナップとなっている。チーム活動の船出として谷川監督が選んだのは“棋士のまち”を標ぼうする兵庫県加古川市。エントリーメンバーとともに同日に開催されていた加古川青流戦三番勝負の大盤解説会場、さらに、かこがわ将棋プラザに訪問し岡田康裕加古川市長をはじめ地元ファンと交流を図った。

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 日本一を目指して過酷なトーナメントを戦う「出場登録棋士」は、実力、実績、人気、地域への貢献度など様々な面を考慮して選抜。監督を務める谷川十七世名人にとっては、一緒に戦う4名に誰を選ぶかが大きな課題だ。ファンから推薦を募ると、「タイトル戦で勝ってほしいので出口六段」「新人王の上野四段」「ABEMAトーナメントでかっこいい振り飛車を指されていた西田拓也六段」「小さい頃対局させていただいた稲葉八段」「王将戦の前夜祭以来応援している久保九段」「佐藤九段を応援しています」と続々と“推し棋士”の名前が挙がっていた。

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 さらに、地元ファンと交流を深めるべくアマ強豪の代表とエキシビジョンマッチを開催。チーム関西Aからは森本才跳四段、井田明宏四段、出口六段が出した。駒落ちでの指導対局は2局を終えて1勝1敗。第3局を担った出口六段は大技を繰り出しアマ強豪へ力を見せつけたが、盤側から対局を見守っていた谷川監督は「出口六段はまだ(持ち)時間があるんですか、そうですか、なるほどね~」とポツリ。大先輩のつぶやきだけで後輩は恐縮するものだが、監督からのプレッシャーは止まらない。「奥様お元気ですか?」と出口六段の愛妻・北村桂香女流二段を引き合いに出す予想外の“攻撃”に、出口六段は頭を抱えて動揺を隠せない様子だった。

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 味方のはずの谷川監督からの圧に、「とても元気です…」と弱弱しく返答した出口六段の様子に仲間は大爆笑。出口六段もプロの意地を見せて勝利を飾った。各地で地元ファンから声援を受けたチーム関西Aは、「出身地で応援の言葉をもらえるのは嬉しい」とチーム力もアップ。棋界屈指のプロ野球・阪神タイガースファンでもある谷川十七世名人は日本一のパワーにあやかるべく、チームのスローガンを『アレに向かって』と決定し、仲間と気持ちをひとつにしていた。

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◆ABEMA地域対抗戦 inspired by 羽生善治 全国を8ブロックに分けた「地域チーム」によって競う団体戦。試合には監督とチームから選ばれた出場登録棋士の4人の計5人が参加可能。試合は5本先取の九番勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールール。試合は1試合以上出場する「先発棋士」と、チームが3敗してから途中交代できる「控え棋士」に分かれ、勝った棋士は次局にも出場する。先発棋士は1人目から順に3人目まで出場し、また1人目に戻る。途中交代し試合を離れた棋士の再出場は不可。大会は2つの予選リーグに4チームずつ分かれ、変則トーナメントで2勝すると本戦進出。ベスト4となる本戦は通常のトーナメント戦。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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