将棋の藤井聡太棋王(竜王、名人、王位、叡王、王座、王将、棋聖、21)への挑戦者を決める第49期棋王戦コナミグループ杯挑戦者決定二番勝負が12月21日に行われ、広瀬章人九段(36)と伊藤匠七段(21)が午前10時から対局を開始した。変則二番勝負として行われる決勝戦は、勝者組優勝者の広瀬九段は1勝、敗者復活戦優勝者の伊藤七段は2勝で挑戦権獲得となる。振り駒の結果、先手は伊藤七段に決まった。
広瀬九段は2005年4月に四段昇段。竜王戦1組(1組以上:5期)、順位戦A級(A級:10期)。タイトルは竜王、王位でそれぞれ1期の計2期。棋戦優勝は新人王戦で1回。11月16日付で八段昇段後公式戦250勝の規定を満たし九段に昇段した。さらに、12月18日に公式戦通算500勝を達成を達成。今期の棋王戦は挑戦者決定トーナメントからの出場で、古森悠太五段(28)、横山泰明七段(43)、屋敷伸之九段(51)、伊藤七段、本田奎六段(26)を破り勝者組優勝者として二番勝負に進出した。1勝のアドバンテージを活かし、2018年の第44期以来2度目の棋王挑戦を狙う。
伊藤七段は、2020年10月に四段昇段。竜王戦1組(1組:1期)、順位戦C級1組。棋戦優勝は新人王戦で1回。今期は竜王戦七番勝負でタイトル戦に初挑戦し、藤井竜王との激闘の末に敗退した。各棋戦でも上位で活躍を見せるなど、その存在感は“若手枠”を大きく飛び越え「タイトルホルダー候補」筆頭格と呼ばれている。今期の棋王戦は挑決トーナメントから出場し、準決勝で広瀬九段に敗れ敗者決定戦へ。豊島将之九段(33)、同門の兄弟子・本田六段に勝利し初の二番勝負へ進出した。藤井棋王との再戦を目指し、強豪から2つの星を奪いたい。
両者の公式戦対戦成績は1勝1敗。藤井棋王とはそれぞれ竜王戦七番勝負の舞台で対戦経験があるが、いずれも敗退を喫している。広瀬九段が豊富な経験を活かし重要局を制するか、伊藤七段が勢いそのままに2連勝を飾るか。藤井棋王との“再戦”を目指し注目の第1局が始まった。持ち時間は各4時間。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
(ABEMA/将棋チャンネルより)