1月2日、東京・有明アリーナで行われたプロレスリング・ノアのビッグマッチ『NOAH “THE NEW YEAR”2024』に放送席のゲスト解説者として来場した格闘家の武尊が、大会終了後、記者の囲み取材に応じた。
1月28日にONEチャンピオンシップ『ONE165 Rodtang vs. Takeru』で、ONEフライ級ムエタイ王者ロッタン・ジットムアンノンとの大一番を控えている武尊は、「久しぶりのプロレス観戦だったんですけど、とくに後半2試合(丸藤正道vs.飯伏幸太、拳王vs.征矢学)は背負う物が大きい者同士の激しい闘いだったので、僕もパワーをもらいましたね」と、自身の試合に向けてのいい刺激になった様子。
またロッタン戦の会場は、この日と同じ有明アリーナということで、「僕も同じ場所で歓声を浴びるんだろうなとイメージして見ていました。お客さんの熱を感じやすい会場で、僕は試合中、お客さんの熱を感じれば感じるほどアドレナリンも出ていい試合ができるので、自分にピッタリの会場だと思いましたね」と、ロッタンとの試合をイメージしながらの観戦だったことを明かした。
そして「前回6月の試合が終わってからすぐに追い込みを始めて、アメリカ合宿も2回やって、今回が最後になってもいいぐらいの気持ちで追い込んでるんで、それが試合に出てくれるんじゃないかと思います」と、試合に向けて順調な仕上がりをアピールした。
しかし、試合まで1カ月を切った現在、武尊vsロッタンに心配な噂が飛び交っている。昨年末から東南アジアのメディアで、ロッタンの負傷欠場および、対戦相手がスーパーレック・キアトモ-9に変わる可能性が報じられ、ロッタンのジムのオーナーもSNS上で欠場を示唆する投稿をしているのだ。
これに対し武尊は「僕のところには情報が来てないので、試合があると思ってやるしかないですね。(ロッタン欠場の場合は)確定情報が来てから考えますけど、ここまでやってきてるんで、僕はやるつもりでいます。(対戦相手が変わった場合のことは)いま考えてもしょうがない。でも、今回の試合で壊れてもいいくらいの気持ちで何カ月もかけて体を作り上げてきてるので、やらないという選択肢はないと思います」と、噂に惑わされず、ロッタンと闘うことだけに集中していることを強調した。
日本の関係者によると、ロッタン欠場の噂が出始めてから繰り返しONEに問合せを行っているが、いまだ一切の返答がないという。年末、海外はクリスマス休暇だったとはいえ、この事態は異例のこと。
はたして世紀の一戦、武尊vsロッタンは本当に実現できるのか。「この試合が最後になってもいい」という思いで過去最高に追い込んだトレーニングをしている武尊のためにも、一刻も早い正確な情報が待たれるところだ。