未来を読むその力、さすがプロ棋士との二刀流雀士だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月4日の第1試合。BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)が一度は裏目となった手をアガリ切り、ファンを驚かせた。
東3局、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)が2つ仕掛けると、鈴木大介はもう間に合わないとみたか七万をリャンメンチー。じっくり行けば満貫、跳満もある手で苦渋の仕掛け。百獣の王・鈴木大介の本懐が見られるところだったが、背に腹は代えられない。
この動きを解説の土田浩翔(最高位戦)は「ああ、このかわし手は微妙なかわし手」とコメント。その言葉通り、すぐさま有効牌の6筒が下家のKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)に収納されてしまった。これを見た放送席は「6筒入ってた!あいやー!」と絶叫。さらに四万も伊達に入り、2枚も有効牌が下家にいってしまうという悲劇が。
しかし、実はもう一つのドラマが起こっていた。仲林がツモりテンパイとなるはずだったドラの白が渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)に流れており、さらにそのテンパイのアガリ牌となる3筒も松本へ入ったことで、鈴木大介が仲林の大物手を防いだ格好となった。
これだけで話は終わらない。6・9筒待ちで6筒ならばタンヤオとなる片アガリのテンパイを組んだ鈴木大介が、6筒をツモ。タンヤオ・赤の2000点をアガリ切った。裏目と思った動きが結果は大正解。日吉は「6筒ですよ土田さーん!」。土田も「大したもんだねえ」とびっくり。ファンからも「最強かよ」「正解ルートだったw」「この手順しかなかったのか」「結果がすべてや」「見事!」と次々に驚きの声が上がった。
鈴木大介の卓上を冷静に読む力が、ファンと放送席を驚かせたアガリ。麻雀の持つドラマ性が浮かび上がった印象的な局だった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)