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【映像】藤井王将を前に悔しそうに頭をかく菅井八段

 圧巻の指し回しでファンを驚かせた。将棋藤井聡太王将(竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖、21)に菅井竜也八段(31)が挑戦する「囲碁将棋チャンネル 第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第1局が1月7・8の両日に行われ、藤井王将が勝利し防衛3連覇へ好発進を遂げた。終盤を前に持ち時間が1時間を切ったものの、華麗な勝負術で勝利を引き寄せた藤井王将。魅せる将棋でファンは大興奮の様子だった。

【映像】藤井王将を前に悔しそうに頭をかく菅井八段

 約2カ月ぶりのタイトル戦でファンを魅了した。3連覇を目指す藤井王将に挑戦しているのは、振り飛車のスペシャリスト・菅井八段。前期の叡王戦五番勝負でも激突し藤井王将が3勝1敗で退けたものの、約半年で再び挑戦権を手に目前に現れた。“再戦”となったシリーズ開幕局は、菅井八段の予定だったという三間飛車から相穴熊の戦いに。藤井王将は「序盤は叡王戦の将棋とも近い形だったが、どう違いが出て来るか難しいかなと思っていました」。対局1日目は千日手模様の展開となり、互いに「難しい序盤戦だった」と振り返った。

 菅井八段が前日に封じ指し掛けとしたのは、相手の出方を伺う飛車を上がりの一手。ここから藤井王将が仕掛けていったものの「その後10手ぐらい進むと少し模様が悪い気がしたので。その辺りの手順がもう少し工夫が必要だったかなと思います」。やや振り飛車ペースでの進行かと思われたものの、ここで菅井八段は銀を引いて4枚穴熊を選択。形を引き締める一手だと思われたが、菅井八段は「銀を引いたのが良くなかった」。ここから藤井王将の強い踏み込みを呼び込む形となった。

 中盤戦で惜しみなく考慮時間を投じた藤井王将は、この時点で残りの持ち時間は30分を切ることに。菅井八段とは倍以上の時間差が付いたものの、絶対王者は動じない。時折窓の方向に目をやり頭の中を整理するような表情は見せたものの、冷静な表情で正確無比な指し手を重ねていった。持ち時間を残していた菅井八段が勝負手を放ち、起死回生の道を模索したがどこまでもその差が埋まることはない。終わってみれば美しい“藤井曲線”を描き、絶対王者が快勝を飾った。

 決してミスとは言えない菅井八段の一手から勝機を築き上げた藤井王将。持ち時間の差に、ABEMAの視聴者からは「聡ちゃん時間時間ーーー!」「うおお時間差やべえ」「普通にヤバくね?」「うわードキドキする」と悲鳴にも似たコメントが寄せられていたものの、“終盤の鬼”にとってはどこ吹く風だ。圧巻の勝負術を見せつけられた後には「おもしろい将棋」「時間関係ないのね」「時の概念が崩壊する…」「やっべーカッケーー」「スゲー勝ち方だった」と驚きの声が殺到していた。

 本シリーズで防衛を飾った場合、タイトル戦20連勝達成で大山康晴十五世名人が保持する「タイトル戦最長連勝記録」を更新することになるが、番勝負はまだ始まったばかりだ。藤井王将は約2週間後に行われる第2局に向け、「本局は序盤の構想に課題が残ったかなと思うので、その辺りを修正していけたらと思います」と気を引き締めていた。

 注目の第2局は1月20・21日に佐賀県上峰町の「大幸園」で予定されている。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【映像】藤井王将を前に悔しそうに頭をかく菅井八段
【映像】藤井王将を前に悔しそうに頭をかく菅井八段
【映像】第1局を制した藤井王将の表情
【映像】第1局を制した藤井王将の表情
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