天才すぎるオンナ雀士。その異名を自ら体現するかのような手順だった。1月23日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第2試合では、セガサミーフェニックスの茅森早香(最高位戦)が登板。ダブ南を鳴かずにタンヤオ・平和絡みの満貫を完成させ、放送席を驚かせた。
場面はオーラス、南4局1本場だった。当試合は起家から茅森、赤坂ドリブンズ・園田賢(最高位戦)、BEAST Japanext・菅原千瑛(連盟)、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)の並びで開始。南3局終了時点で茅森はトップ目の菅原と1万8500点差、2着目の仲林と6700点差の3着目だった。「おっ、ダブ南」。ここで茅森は2巡目で自風の南を対子とするも、仲林が捨てた南をスルー。「南を鳴いてもイーシャンテンだけど、こうやってくっ付くだけでもイーシャンテン」と解説の石橋伸洋(最高位戦)が説明した通り、3・6索とある中で4索を引き入れると、その後に捨てられた南にも反応せず、直後に6索を引いて頭とした。
「うわー、完璧だ!」「タンピンになっちゃった」。この手順に実況の松嶋桃(協会)と石橋が感心すると、茅森は数巡後に2・5索待ちでリーチ。一旦は止められたものの、終盤に園田がアガリ牌を河に放ち、リーチ・タンヤオ・平和・赤・裏ドラの満貫・8000点(+300点)を完成させた。
これで、仲林を抜いて2着でフィニッシュ。このアガリには石橋も「よく仕上げました!」と脱帽で、松嶋も「カッコよかった。茅森の執念を見ましたね」と興奮しきりな様子だった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)