最強雀士は甘えない。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」1月26日の第26試合。鉄壁の守備力で知られる最強雀士・渋谷ABEMAS・多井隆晴(RMU)がさりげない好プレーで放銃を回避。視聴者からは驚きの声が上がった。
東2局3本場、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)が三・六万待ちの先制リーチ。これに対して多井は赤が2枚あるイーシャンテンにこぎつけていた。新ドラの7筒を引き、手牌の価値は高まるが、まっすぐ攻めた場合に飛び出すのは三万だ。大きく唸り、長考した後にこの三万には手をかけず、新ドラをリリースした。
その後、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)が追っかけリーチ。場はこれで煮詰まった。多井はこの2軒リーチを受けた直後、2索を引いてテンパイ。赤2枚のリャンメンテンパイ、リーチと踏み込むのが当然だ。解説の河野直也(最高位戦)も「三万じゃない!?三万打つ打つ!これだってテンパイですもん!」と絶叫、放銃を予想した。視聴者からも次々に「うわ多井が打つぞ!!!」「これはでそうだ」「たかちゃんおわた」と声が上がる。
しかしここで最強雀士が選んだ道は、暗刻の北を抜いて迂回策。打点や手の形に溺れることなく、危険を回避してみせた。てっきり放銃、局の終了と見込んでいた視聴者からは「かっこいい!」「スゴい!」「すげぇ」「流石」「さすがの多井」と賛辞が寄せられ、実況の小林未沙は「多井が止めた!多井は止めるんです!これヤメるんですね!?」とこのミラクルプレーを伝えた。
試合中、放銃があると頻繁にコメント欄へ寄せられる「多井なら止めてた」の声。この局ではそれを多井自ら体現。甘え知らずの放銃回避は、視聴者の度肝を抜くに十分の内容だった。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)