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【映像】藤井王将、相手の角を弾き返す厳しい一手

 将棋藤井聡太王将(竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖、21)に菅井竜也八段(31)が挑戦する「囲碁将棋チャンネル 第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第3局が1月27・28の両日、島根県大田市の「国民宿舎さんべ荘」で行われ、藤井王将が94手で勝利した。シリーズ成績は藤井王将の3勝0敗。決着局となるか、後が無くなった菅井八段が巻き返すか。注目の第4局は2月7・8日に東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で予定されている。

【映像】藤井王将、相手の角を弾き返す厳しい一手

 絶対王者が緩急自在の指し回しで難局を制した。シリーズ3戦目は、先手番の菅井八段が両者の対戦で初となる「向かい飛車」を採用。ともに美濃囲いを選び、慎重に駒組みを進めた。過酷な挑戦者決定リーグを5勝1敗で駆け抜け、勢いそのままに藤井王将に挑んだ振り飛車党のエース・菅井八段だったが、これまでの2局は思うような力を出し切れずに連敗。過去に将棋合宿などで何度も訪れたことのある“準・ホーム”とも言える地で、本局では序盤から強気な攻めを見せた。

 後手を目掛けて踏み込んで行く挑戦者に対し、藤井王将は攻守のバランスの良い組み立てで抜け出したかと思われたが、菅井八段の気迫あふれる勝負手から盛り返し、盤上は再び中盤戦へ。藤井王将にとっても、一瞬たりとも気の休まらない難解な局面へと展開した。活路を開くべく一手を振り絞る菅井八段に対し、正確無比な攻めから着実に白星に近づいていく藤井王将。最後まで続いた挑戦者の猛攻を振り切り、圧倒的な読みの力を見せた藤井王将が勝利を掴んだ。

 この結果、藤井王将のシリーズ成績は3勝0敗に。あと1勝で防衛3連覇と、大山康晴十五世名人が保持するタイトル戦連勝記録を歴代最多の「20」に更新することになるが、「七番勝負は全体でひとつの勝負だと思っているので、意識せずにこれまで通り臨みたい」とコメント。一方、敗れた菅井八段は「スコアはかなり厳しいですが、最後まであきらめずに頑張りたい」と語った。注目の第4局は2月7・8日、東京都立川市の「オーベルジュ ときと」で指される。

 全八冠を保持する藤井王将は、2月からダブルタイトル戦の期間に突入。4日に富山県魚津市で棋王戦コナミグループ杯五番勝負の開幕が控えている。王将防衛まであと一歩に迫っているものの、藤井王将の表情に緩みはない。どのような戦いぶりで“八冠”防衛ロードを突き進むのか、菅井八段が捲土重来を期すのか。ますます期待は高まるばかりだ。
ABEMA/将棋チャンネルより)

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