その実力を遺憾なく発揮した。1月30日、プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」の第2試合では、U-NEXT Piratesの仲林圭(協会)が登板。自由自在な闘牌で卓上をコントロールし、チームに勝利を持ち帰った。
見せ場は、いきなり訪れた。当試合は起家から渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)、仲林、セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)、EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)の並びでスタート。東1局で東城が仕掛けると、これに亜樹と日向も続いた。「東城さんが1人テンパイだったら『まぁいいか』って思っていたところで、どんどんどんどん濃度が上がっていった」。ここで仲林は「手役が絡んでいるんだったら、一気通貫もなくなっているんで、そこしかない」と、東城に三色同順・赤の2000点を差し込み。「さすがです」「3000点を払って日向に連荘されるんだったら、2000点を払って局が流れた方がいい」などと放送席を感心させると、ファンからも「上手いなこりゃ」「流石やな!これがプロ」「うますぎる」「かっこいい」などと投稿が寄せられた。
その後、仲林は東4局でリーチ・平和の2000点(+600点、供託1000点)を獲得。南1局、南2局では亜樹が2600点と満貫・8000点、テンパイ流局で迎えた南3局1本場では日向が2700点(+300点、供託2000点)をアガり、南4局突入時で仲林の持ち点は2万3700点、トップ目の日向と6800点差、2着目の亜樹と6000点差の3着目だった。「ああー、イーシャンテン!」。ここで配牌に恵まれたのは親番の亜樹だったが、仲林は丁寧に打ち進めてカン五万待ちでリーチ。見事にリーチ・ツモ・ドラ・裏ドラ2の満貫・8000点を成就させ、逆転サヨナラ勝利を決めた。
今期の序盤、仲林は絶好調だった。一時期は個人成績も首位だったが、中盤以降、低迷。個人ポイントもマイナスに転落した。これについてリポーターに問われると、仲林は「チームが勝っているのは嬉しいんですけど、やっぱり(鈴木)優さんには負けたくないって気持ちはある」とコメント。「11月くらいには『早く優さんも上がってきなよ』みたいなことを言っていたら、あっという間に抜かれましたね」と苦笑した。1月30日現在、個人成績はチームメイトの鈴木優(最高位戦)が1位、瑞原明奈(最高位戦)が2位に付けている。「また(個人成績が)戻れるように頑張ります」。チームを上位へと押し上げた立役者が復活すれば、帆を広げた海賊船に、さらなる追い風が吹くことだろう。
【第2試合結果】
1着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)3万1700点/+51.7
2着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)2万8500点/+8.5
3着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)2万5700点/▲14.3
4着 セガサミーフェニックス・東城りお(連盟)1万4100点/▲45.9
【1月30日時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +485.0(66/96)
2位 KADOKAWAサクラナイツ +377.9(66/96)
3位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +273.2(64/99)
4位 赤坂ドリブンズ +221.1(66/96)
5位 渋谷ABEMAS ▲55.3(66/96)
6位 EX風林火山 ▲208.4(66/96)
7位 TEAM雷電 ▲281.7(66/96)
8位 BEAST Japanext ▲372.8(66/96)
9位 セガサミーフェニックス ▲439.0(66/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)