「世界水泳ドーハ2024」5日目が2月6日に行われ、女子10mシンクロ高飛込決勝では、個人で金メダルを獲得した全紅嬋と、同じく銀メダルの陳芋汐という中国が誇る世界最強ペアが、貫禄の演技で優勝した。東京五輪、世界水泳など数々の世界大会を制覇してきたペアだけに、今夏のパリ五輪に向けた仕上がりも上々。解説者からは、思わず「あはっ…」と呆れたような声が漏れるほどの完成度だった。
【映像】中国ペア、完全なる同調から水しぶきを立てずに「ズドン!」
同じ演技構成でも、完成度が違えばこれほど見栄えも変わる。そう思わせる究極演技だった。大失敗でもない限り優勝という5本目の演技は、5253B(後宙返り2回半1回半ひねりえび型)。今大会だけでなく、何度も表彰台の頂点に立ってきた2人に緊張の色はなく、スッと踏み切り位置に入ると、一瞬の静寂からスムーズな踏み切り。空中から同調性抜群の演技を見せると、そのまま水面に向かって一直線。「ズドン!」と強い音がしたにもかかわらず、美しい入水姿勢のため、水しぶきがほとんど立たない「ノースプラッシュ」が決まった。
試合を通じて、ほぼ完璧な演技を通した中国ペアが見せた締めの1本に、解説者は入水直後に思わず「あはっ…」と言葉にならない声。スローVTRを見ながら「期待通りの演技でした」と改めて絶賛していた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)