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【映像】藤井王将、防衛&快挙達成の瞬間

 将棋藤井聡太王将(竜王、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖、21)が2月7・8の両日に行われた「囲碁将棋チャンネル 第73期ALSOK杯王将戦七番勝負」第4局で、挑戦者の菅井竜也八段(31)に勝利し、シリーズ4勝0敗で防衛3連覇を達成した。この防衛により、大山康晴十五世名人を超すタイトル戦20連勝の新記録を樹立。終局後に行われた記者会見では、「意識してもなかなか目指せるというものでもないので、光栄なこと」と喜びを語った。質疑応答の主な内容は以下の通り。

【映像】藤井王将、防衛&快挙達成の瞬間

――4局を振り返って

 「すべて対抗形の将棋でどれも中盤戦の長い将棋になり、判断が難しいところが多かったと感じています。これまでは2日制で対抗形の将棋というのはなかったので、今回の王将戦で考えてみると、これまでと違った感覚を得られるところもあったかなと思っています」

――タイトル戦20連覇で大山十五世名人を超える記録を達成

 「記録というのは意識はしていなかったんですけど、逆に意識してもなかなか目指せるというものでもないので、光栄なことかなと思っています。これまでのタイトル戦を振り返ると、やっぱり苦しいシリーズも少なからずあったので、その中でもこういう結果を残せたというのはやっぱり幸運もあったかなと感じています」

――初タイトル獲得となった2020年当時に感じていた課題の中で克服できたもの、現在感じている課題があれば教えてください。

 「当時のことはそれほど覚えてはいないんですけど、序盤においては当時よりもいろいろな形に対応する力が少しずつついてきたところはあるのかなと思っています。ただ、それでも考えていても判断がつかない局面というのも少なからずあるので、その点は引き続き課題でもあるのかなと思っています」

――大山十五世名人が保持されていた記録を更新。藤井王将にとって大山十五世名人はどういう存在と認識していますか?

 「大山先生とは世代もだいぶ離れていて、直接お会いしたりという機会もないので“伝説上の方”というイメージはあります。ただ、奨励会時代に大山先生の棋譜を並べていたことがあって、それは主に相居飛車の将棋だったんですけど、受けの手厚さはもちろん当時から結構細かく先進的な将棋を指されていたのかなという印象もあって、棋譜を並べたことは自分にとっても勉強になることだったかなと思っています」

――王将戦開幕まで対局間隔が空きましたが、実戦の感覚はどうだったのか、研究の時間が十分取れたのかについて教えてください。

 「王将戦開幕前は対局が少ない時期だったので、その間に対振り飛車の練習をする時間はしっかり取れたのかなと思っています。対局の時間が空いたこともあって、第1局は少し中盤で時間を使いすぎてしまったかなというところもありました。ただ、全体としても一局を集中して指すことができたのかなと思っています」

――シリーズの満足度

 「2日制で対抗形の将棋は経験がなかったですが、シリーズ全体を通して見ても序盤から長い持ち時間を生かして今までより一手一手考えて指していくことができたのかなと思いますし、その点は自分にとっては充実したシリーズだったと言えるかなと思っています」

――去年のタイトル戦を振り返った際、菅井八段との叡王戦を課題として挙げていましたが、対局にあたり意識したことはありましたか?

 「叡王戦では序盤でペースを握られてしまうという将棋があったり、そうでなくても、中盤の難しい局面で急所がつかめずに時間を多く使ってしまったりということがあったので、今回の王将戦にあたってはその点を意識して練習将棋で対抗形の経験を積んだり序盤を深く考えたり、ということをして臨みました。実際それが今回生きたところもあったのかなと思っています」

――今年最初の防衛戦を制した手ごたえや所感は?

 「これまで対局の間隔が空いたときに、少し内容の良くない将棋を指してしまうことが多かったので、大きくコンディションを崩さずに戦っていけたというのは手応えのある結果だったかなと思っています」

――昨年八冠を達成された後、戦法の幅を広げたい、球を増やしたいと語っていました。

 「自分自身も本局は経験のない形だったんですけど、序盤でこちらが一歩得するような形になるので、それを生かすことができたら面白いのかなという気持ちもありました。持ち時間の長い将棋だったので、そういった激戦というのもあっているかなと考えたところもありました」

――立川での王将戦は4年目。印象は?

 「立川市でここ数年王将戦を開催していただいていて、私自身は3回目になるんですけど、本当に盛り上がりを実感しています。立川市の方に将棋を身近に感じていただける機会になったかなと思いますし、ぜひ長くそれが今後も続けばいいなと思っています」

――対局場の「オーベルジュ ときと」の感想

 「昨年新しく開業されたということで、対局前からすごく良いところだと聞いていましたので私自身も楽しみにしていました。実際に伺ってみると期待以上というか、すごく洗練された雰囲気があって、お食事もとても美味しくて、本当に素晴らしい環境の中でも対局をさせていただいたかなと思っています」
ABEMA/将棋チャンネルより)

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