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【映像】窒息しやすい食品とは?
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 福岡県みやま市で2月26日、小学1年生の男子児童が給食に入っていたウズラの卵をのどを詰まらせたとみられる事故で、死亡した。

【映像】窒息しやすい食品とは?

 こうした事故を防ぐために、食事においてどのような注意が必要なのだろうか? そして目の前の人が、食事中に喉を詰まらせてしまったら、どう助けるべきなのか?

 窒息のリスクがあるのはうずらの卵だけではない。

 日本医科大学付属病院 高度救命救急センター 五十嵐豊医師は「形が丸くて表面がつるつるしたものは詰まらせやすい。子どもはからだが小さいこともあり、(異物を)押し返す力が弱いことが原因だ」と警鐘を鳴らす。

 窒息しやすい食べ物はうずらの他に、プチトマトやブドウ、サクランボなど丸くて、弾力があり、つるつるとしたもの。

 五十嵐医師も「トイレットペーパーの芯より小さいものは子どもが詰まらせやすいので注意が必要。空気の通り道が塞がれてしまうと、だいたい5分で心臓が止まってしまう」と注意喚起した。

 消防庁によると救急車の現場到着所要時間は全国平均でおよそ10.3分。五十嵐医師は大きな後遺症が残る可能性もあるため、その場にいる周りの人の対応が必要になると話す。

 いざというとき、我々は何をすべきなのか? 東京消防庁は窒息した人への対応をYouTubeで公開している。

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【背部叩打法】
「後方から片手をわきの下に入れ、胸と下あご部分を支えて突き出しあごをそらせる。たたく位置は両側の肩甲骨の間。手のひらの付け根の部分で強くたたく。椅子に座った状態でも、また倒れている状態でも同様に、肩甲骨の間を力強くたたく」

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次に、お腹を圧迫して詰まったものを取り除く「腹部突き上げ法」。後ろからへそとみぞおちの中間に握りこぶしを当て、斜め上に瞬時に引き上げる。

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【腹部付き上げ法】
「腹部突き上げ法は体を密着させなければ効果はない。手が届けば椅子に座ったままで行ってもかまわない。腹部突き上げ法は内臓を傷つける恐れがあるため、反応のない人、明らかに妊娠していると思われる女性や乳児には実施してはいけない」

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そして、背部叩打法で異物を取り除けなかった乳児に実施するのが「胸部突き上げ法」だ。膝の上で仰向けにし、乳児の片足をわきに挟んで固定する。

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【胸部突き上げ法(乳児を対象)】
 「圧迫の要領は胸骨圧迫と同じ。圧迫する場所は胸骨の下半分、両乳首を結ぶ線と胸骨が交差する場所から少し足側の位置だ。そこを指2本で圧迫する。胸の厚さのおよそ3分の1沈むくらいの強さで4~5回圧迫する」

 動画では異物が取れるか反応がなくなるまで、胸部突き上げ法と背部叩打法を交互に繰り返すと説明している。

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 消費者庁の調査によると、2014年〜2019年までの「14歳以下の食品の気道閉塞による年齢別死亡者数」は0歳=26件、1歳=18件、2歳=15件、3歳=5件、4歳=5件、5歳=4件、7歳=1件、8歳=2件、10歳=1件、11歳=1件、12歳=2件あり、乳幼児だけでなく、小学生以上でも発生している。

 また、窒息や誤嚥事故を防止するためには、年齢に応じた食材の選び方、調理方法の工夫も必要という。
1.喉頭や気管に詰まるリスクがあるため、豆やナッツ類など硬くてかみ砕く必要のある食品は5歳以下の子どもには食べさせない。
2.ミニトマトやブドウ等の球状の食品は4等分や調理で軟らかくするなど対策を。
3.物を口に入れて走る、笑う、泣く、声を出すなどで誤って吸引し窒息・誤嚥のリスクがあるため、「姿勢を良くし、食べることに集中させる」。

 楽しく話したり、ふざけあったりしながら食事をとることも多い子どもたち。食べ方を見守り、注意を促していくことも大切だ。

(『ABEMAヒルズ』より)

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