アガって振って、最後に大逆転。猛獣が暴れに暴れ、価値ある勝利だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」3月4日の第1試合はBEAST Japanext・猿川真寿（連盟）がトップを獲得。跳満で大きくリードし、トップは固いと思われたところからまさかの倍満放銃。最終局は跳満をツモって大逆転と、ジェットコースターのような試合運びで視聴者を大いに沸かせた。
この試合は東家から赤坂ドリブンズ・浅見真紀（最高位戦）、KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）、猿川、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）の並びで開始。猿川は南2局、トップ目岡田からダマテンでタンヤオ・平和・一盃口・三色同順・赤2の1万2000点をロン。最高のデバサイ（出場所最高）でトップ目に立った。さらに南3局の親番でも親満貫をツモ。これで点棒は5万点を超え、勝負は決したかに思われた。
しかし好事魔多し、南3局2本場に伊達のリーチへ放銃すると、なんと裏ドラが3枚も乗ってしまい、倍満の失点を喫する。これで2着目へ転落した猿川、南4局2本場は満貫ツモ以上を目指し、ピンズの混一色へ進んだ。終盤、中待ちで混一色・七対子をテンパイすると、先行リーチの現物待ちでもあることからダマテン。これをツモり、ツモ・混一色・七対子の1万2000点（＋600点、供託3000点）で大逆転、個人7勝目とした。
試合後の猿川は疲労の色を浮かべていた。「疲れましたね、自分から疲れにいっちゃったみたいな」と語り出し、大失点となった南3局2本場については「倍満を打っちゃったことより（放銃となる8索を）残しちゃった自分のセンスが…」と反省しきり。裏ドラ表示牌の中は「伊達さんより先に見えた」と笑いを誘い、オーラスは「チームメイトには悪いけど、好きにやらせてもらおう」と、最後まで上を見て戦い続けるつもりだったと説明した。
キャリア豊富なエースも、最終局の逆転弾には平静ではいられなかったようで「テンパイした時に、麻雀人生で一番ドキドキして。自分でびっくりしました。（鼓動が）対局者に聞こえていてもおかしくないな、くらいに」と語っていた。
「波乱万丈な半荘でしたが、最後トップを取ることができて、さらに6位争いは楽しくなってきたので、今後も応援よろしくお願いします」とファンへメッセージを伝え、はにかみながら決めポーズ。ファンからは「いい雰囲気！！」「まさかここまで来るとはな」「猿川さん応援してる」と、応援と期待の声が多数寄せられていた。
【第1試合結果】
1着 BEAST Japanext・猿川真寿（連盟）4万7000点／＋67.0
2着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗（連盟）3万8500点／＋18.5
3着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳（連盟）2万1000点／▲19.0
4着 赤坂ドリブンズ・浅見真紀（最高位戦）－6500点／▲66.5
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
