確かに劇的勝利だったが、これで優勝したらどうなってしまうのか。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」3月4日の第1試合で、BEAST Japanextの猿川真寿(連盟)がオーラスに跳満をツモアガリして、3着目から逆転トップを飾った。アガリ牌である中をツモった瞬間、控室にいたチームメイトは大騒ぎ。まるで優勝でもしたかのような盛り上がりになった。
BEAST Japanextは今シーズンから新規で参戦。シーズンの大半を下位グループで過ごし、一時はセミファイナルシリーズ進出が遠くに霞むリーグ最下位に沈んだ。それでも年が明けたあたりから状況が好転。次々と選手が調子を上げて、マイナスポイントを減らしていった。
この日のBEAST Japanextは、上位チームとの対決。ボーダーライン付近で争う下位グループがいない間に少しでも順位を上げたいところだった。するとリーダー猿川は試合中盤に大物手を連発。後は逃げ切るだけといった展開に持ち込んだ。ところがKONAMI麻雀格闘倶楽部・伊達朱里紗(連盟)に倍満を振り込むという痛恨の一打でトップ目から3着目に転落。猿川は再逆転を狙うと、オーラスにツモ・混一色・七対子の1万2000点(+600点、供託3000点)をアガって、劇的なトップを勝ち取った。
まるでジェットコースターかという目まぐるしい展開だっただけに、控室にいたチームメイトの胸中も大騒ぎ。逆転のチャンスで中待ちのテンパイが入ると菅原千瑛、鈴木大介、中田花奈(いずれも連盟)の3選手は祈るようにモニターを見つめることに。鈴木大介が「中!」と気合を入れた後、期待通りにツモると菅原と中田は両手を思い切り上げてガッツポーズ。「ナイスー!」と連呼していた。
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)