【カーネクスト侍ジャパンシリーズ】欧州代表0-2日本(3月7日/京セラドーム大阪)
たった1人の走者を出せなくても、最後まで諦めない魂のプレーに球場からも温かい拍手だ。9回1死、石川昂弥内野手(中日)が一塁ファウルゾーンに打ち上げたフライを、欧州代表のファースト・ムジークがフェンスを恐れずグラブを差し出すハッスルプレー。直後、カメラ席に頭から突っ込む形になり一時騒然となった。
前日の試合でも完封負けを喫していた欧州代表。この日の試合は初回から侍ジャパンの大学生投手に翻弄され、その後もプロの投手陣に全く手も足も出ず。終盤になっても四球ですら走者が出せない重苦しい展開が続いた。
イニングもいよいよ9回まで進んだ侍ジャパンの表の攻撃、1死から石川の打球はフラフラと一塁ファウルゾーンへと舞い上がった。ムジークはしっかりとフェンスとの距離感も図りつつ、ぎりぎりのところで目一杯ミットを差し出してキャッチを試みるもわずかに届かず。そのまま大きな体がカメラ席に頭から飛び込む形になった。
球場も一時騒然となる中、侍ジャパンの亀井善行一塁コーチが助けに入ると、ムジークはケガもなく、むしろキャッチできなかったことを悔しがる表情も。球場からもファイト溢れるプレーに温かい拍手が送られ、中継の視聴者からも「ナイスガッツ」「ハッスル」というコメントが飛んだ。
最終的に、欧州代表は1人の走者を出すこともできず、侍ジャパンにとっても史上初の完全試合リレーを喫することになったが、ムジークの意地のプレーは集まったファンの目に焼き付いた。
(ABEMA『SPORTSチャンネル』)