思うように勝ち切れない、そんなもどかしさを一蹴する快勝だった。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2023-24」3月7日の第2試合は渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)がトップを獲得し、チームに11戦ぶりの白星をもたらした。
試合は起家からU-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)、松本、BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)、セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)の並びで開始した。松本は親番の東2局、7巡目に二・五万待ちでリーチ。二万でアガれば234の三色同順だ。これをあっさりと一発でツモ、リーチ・一発・ツモ・平和・三色同順の1万8000点が完成し、大きなリードを得た。堂々とした立ち居振る舞いに実況の小林未沙も「自信に溢れた表情をしています!」と絶賛した。
東4局は積極的な仕掛けを展開、3つ仕掛けて2・5筒待ちでテンパイすると、2筒をツモ。東・發・ドラ2の8000点を加点し、持ち点は5万点に迫った。その後は大きなリスクを冒さず、取れるテンパイは取るという丁寧な打ち回し。南3局に鈴木大介が親跳満をツモり、ヒヤリとした場面もあったが、無事に逃げ切ってハーラートップタイとなる個人9勝目を手に入れた。
試合後は「トップはそこそこ取っていますが、鬱憤が溜まるような試合が多かったので、それが晴れたかなと思います」と喜び、一つ上のKONAMI麻雀格闘倶楽部まではわずか20ポイント差であることを知ると「4位になるとセミファイナルに通過した場合、最終日を打てる。チームとしては4位を目標にしていたので、残り10試合、油断はできないですが、プラスを積み重ねて、4位、3位と上がって、上に行けるように頑張りたいと思います。残り10試合、見ていてください!」と上位陣討伐宣言。これを聞いたファンからは「やっぱナイスガイやな」「松はかっこいいな」「やっぱり松本がナンバーワン!」「ぱちぱちぱちー」と応援の声が投げかけられた。
長く中段に位置し、一時はボーダー争いにも巻き込まれそうになった昨年王者が、ここに来てしっかり上位との差を詰めようとしている。セミファイナルへ向けここからギアチェンジ、本格化した若きエースがチームを牽引する。
【第2試合結果】
1着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)4万7800点/+67.8
2着 BEAST Japanext・鈴木大介(連盟)3万5500点/+15.5
3着 U-NEXT Pirates・鈴木優(最高位戦)1万2800点/▲27.2
4着 セガサミーフェニックス・茅森早香(最高位戦)3900点/▲56.1
【3月7日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +526.6(86/96)
2位 赤坂ドリブンズ +403.5(84/96)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +263.8(84/96)
4位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +119.4(82/96)
5位 渋谷ABEMAS +99.4(86/96)
6位 TEAM雷電 ▲307.7(84/96)
7位 BEAST Japanext ▲331.2(86/96)
8位 EX風林火山 ▲340.4(84/96)
9位 セガサミーフェニックス ▲433.4(84/96)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)