プロ野球の捕手出場ギネス記録「2963試合」を持つレジェンドでも、聞けば驚くこともまだまだある。通算3021試合に出場し、2108安打も放った谷繁元信氏が、3月20日の開幕戦で先発を務めたパドレス・ダルビッシュ有投手を、事前に直撃取材。開幕に向けた状態、さらに日米の野球の違いについてトークを展開した。捕手がボールをストライクに見せる「フレーミング」、さらに捕手の大きな役割とされている「配球」についても、大きな違いがあるようだ。
キャンプ中のダルビッシュのもとを訪れた谷繁氏は、過去にも練習方法などについて熱く語りあったことがあり、今回のキャンプ訪問と対談を楽しみにしていた。昨年終盤に右肘に炎症を起こしたダルビッシュだったが、20日の開幕戦で好投した結果からわかるように、キャンプでも順調にコンディションを整えていた。持ち球の1つにしているスイーパーの曲がり幅、改めて投球フォームについて気づきがあったことなど、捕手と投手の違いはあるが、谷繁氏とダルビッシュでお互いに感じていること、考えていることなどを話し合っていった。
話題が大きく広がったのは、日米の野球についてだ。その一つは、捕手が捕球後にミットを動かす「フレーミング」という技術。ストライクゾーンを外れたボール球を、捕手が絶妙にミットを動かすことで、球審にストライクに見せるというものだ。谷繁氏は、以前から「ストライクをボールと言われないキャッチング」を推奨しており、明らかなボール球でも大きくミットを動かす仕草については前向きではなかったが、ダルビッシュは「(メジャーでは)なるべくボール球でもストライクを取ってもらえれば、という感じのキャッチングをする。どこで捕っても(ミットを)胸の前に持ってくる」と語った。
同じく会話が膨らんだのが配球について。日本で捕手といえば、いかに投手の良さを引き出し、相手打者を攻略するかを考えるのがメインの仕事と思われているが、ダルビッシュいわくメジャーでは「フレーミング、ブロッキング、送球。配球の理解がどうとかは、正直求められていない。わからなければベンチから出せばいい感じ。フレーミングはすごく大事にしている」のだという。
谷繁氏は相手打者に弱点のコースがあったとしても、その弱点をより弱くするように他のコースに投げ込む工夫をするのに対して、メジャー流は苦手であればそこを徹底的に突くというスタンス。それでもダルビッシュは「今のアメリカはそうではなくて、どこかで行き詰まったらそういう感じになるかもしれない」と、配球が改めて評価される可能性もあると語っていた。
(谷繁ベースボールチャンネル)
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