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【映像】スマホは便座より汚い? 細菌が持つ“ATP”測定の比較表
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 コロナ禍によって、当たり前になった「除菌」。実際、身の回りには数多くの細菌やウイルスが存在し、中には健康被害を及ぼすものもある。

【映像】スマホは便座より汚い? 細菌が持つ“ATP”測定の比較表

 細菌が持つATPという物質を測ることで、どれだけ汚染されているかの目安がわかる。『ABEMA Prime』の調査では、電車のつり革は829、駅のトイレ便座は1304、電車の座席は3552、スマートフォンは7352、今回調べた中で最も汚れていたのはネットカフェのキーボード9488だった。

 菌や汚れを気にしない人がいる一方で、過敏な人もいる。強迫性障害、潔癖症などが理由の場合もあるが、身の回りの汚れや、ばい菌に加え、それらに過敏な人に悩まされる人がいるのも事実。『ABEMA Prime』では衛生観念の違う人との付き合い方を考えた。

■帰宅後即お風呂、トイレは2回で1ロール使い切る…夫の“除菌ルール”

 夫が“不潔さ”に過敏なことに悩んでいるわやさん(30代女性)は、帰宅後のルールとして「玄関でまず服を脱ぎ、風呂場に直行しなければいけない」と語る。「お風呂に入った後に外出すると、また入り直し。スーパーの購入品は1個ずつアルコール除菌シートで拭く。夫にとって布団は、世の中で一番キレイな存在で、寝る前に水が1滴でも落ちたら『汚染されている』。パンツ1枚で過ごして、寝る直前に服を着る」。

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 わやさんの夫(30代)は、自宅でのトイレは紙1ロールを2回で使い切り、ベランダは立ち入り禁止。年中パンツ1枚で行動している。トイレットペーパーを多用する理由は、「手袋代わりにして、内鍵やフタを開け閉めする。跳ね返らないように、便器にもたくさん放り込む」ためだ。外出先では「お尻を浮かして」用を足し、「基本的に旅行は行かない。ただ個室風呂、特に内風呂の露天風呂があるところなら行ってくれる」という。

 夫は家族にも強要し、4歳の長女、2歳の長男にも、洗濯物を落としたら洗い直しさせ、食べこぼしや砂遊びを禁止している。子どもが手すりなどを触ると、「『汚い』と言われ、アルコールシートで手を拭く。子どもは、うっとうしそうな感じ」。さらに、家族以外にも強いるほどで、「外から来る友達にも、玄関で外を脱いでくれと求める。友達は許してもらうようにしている」と説明。

 夫がそこまで厳格になった理由については、「高校を出てからの寮生活で、『他人の生活は汚い』と気づいて、収拾が付かなくなったらしい」と明かした。

■感染症専門医「手指衛生の後に顔や髪触ったら全部チャラ」

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 大阪・育和会病院の感染症専門医で、YouTubeでも細菌学などについて発信している藤岡研氏は、わやさんの夫の行動について「そこまで感染対策上はする必要ない」と指摘する。「食事前には手指衛生が基本だが、やってもキリがない。生活していて、“無菌”はあり得ず、気持ちの問題が大きい。精神医学的には、“認知行動療法”で『これをやってはダメ』と、繰り返し認識することで治ることはある」。

 衛生観念の違いとして、「ジャムをパンに塗ったスプーンをそのまま瓶に戻す」のはどうなのかとの議論もある。東京海洋大学食品微生物学研究室の高橋肇教授は「焼いてあるパンは細菌・カビが少ない」として、パンくずがジャムに混入しても、低温で保管すれば菌の増殖は抑えられ腐敗しにくいと語る。しかし、時間はかかるものの菌の増殖は進み、また低糖度ジャムだと早く菌の増殖が進むこともあり、なるべく早く使い切るのがベストだと説明する。

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 「菌に触れた方が免疫力が上がる」といった考え方も少なくないが、実際のところはどうなのか。細菌やウイルスが体内に侵入すると、抗体が作られ、同じ抗原から体を守りやすくなる「獲得免疫」は存在する。しかし、細菌が出す毒素からは守られず、ウイルスは変化することもあり、除菌をやめて、あえて菌に触れるメリットは少ない。

 周囲の人がやっていて気になる行動を聞かれ、藤岡氏は「手指衛生の後に、無意識に顔や髪を触っていると、『せっかくキレイにしたのに』と思う」と答える。「免疫力は、栄養のあるご飯を食べ、運動をして、しっかり睡眠を取るという基本的なことから成り立っている。除菌の有無とは関係なく、もし除菌したと思っても、うっかり触れば全部チャラになってしまう」。

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 コロナ禍が落ち着いたことで、価値観も変わってきた。「コロナの病原性が低下して、神経質にならなくて良くなり、意識もゆるくなってきた」とする一方、「元の生活に戻ってはいるが、やはり“密”な状況で感染する可能性はある。コロナ禍で意識が変わっても、その認識は持っておくといい」との見方を示した。(『ABEMA Prime』より)

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