本人も驚く劇的な展開だった。4月9日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」セミファイナルシリーズの第2試合では、EX風林火山の二階堂亜樹(連盟)が登板。オーラスで跳満を成就させ、逆転勝利を決めた。
【映像】会心の一撃!二階堂亜樹、大逆転を決めた跳満ツモの一局
亜樹は今シーズン、チームのキーマンに指名された。だが、レギュラーシーズンは思うようにスコアを伸ばせず、個人成績は27位に終わった。当試合は、起家からKONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)、亜樹、U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)、渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)の並びでスタート。東1局では1000点、東2局では2000点と、白鳥が連続でアガった。一方、亜樹は東3局でリーチ・一発・ツモ・平和・赤の満貫・8000点(供託1000点)を獲得。東4局では親の白鳥が1500点(供託1000点)をアガるも、亜樹は東4局1本場で中・赤2の3900点(+300点、供託2000点)を奪取した。南1局では出アガリ不可のヤミテンで様子を見つつ、ツモのみの1100点を加点。持ち点を4万点台に乗せたものの、南2局では白鳥に跳満を振り込んでしまった。
「手牌はノーテンだけど、戦う価値のある手」「裏が乗って1万2000点は痛かったけど、悔いなしとしなきゃだめだな」。試合前、亜樹は「今日は強気に行きたい」とチームメイトに話していたそうだ。そんなこともあり、2着目に沈んだ状況に「絶対に捲ってやる」と奮起。オーラス、トップ目の白鳥とは6700点差で満貫以上をアガれば逆転できる中、わずか4巡目に平和・ドラ1が確定する5・8索待ちのリーチをかけると、見事に一発で赤の5索を引き寄せ、リーチ・一発・ツモ・平和・赤・ドラ・裏ドラの跳満・1万2000点(+300点、供託1000点)を完成させた。
白鳥からの直撃ではなければ、逆転には満貫以上が必要だった。試合後、リポーターに出アガリの選択について問われると、「裏(ドラ)1条件なので、アガろうと思いました」と告白。一発でツモったことに関しては「びっくりしました」とし、「ラッキーでしたね」と表情を崩した。「あっという間かもしれないけど、長いと言えば長いので、ずっと気を引き締め続けて戦っていかなきゃいけない」。現状、チームは6位だが、トータルポイントはプラスに転じ、ファイナルシリーズ進出ラインである4位の赤坂ドリブンズに55.4ポイント差まで迫った。「弱い気持ちが出てくる時もあるので、そういうところできっちり切り替えて、本当に強い気持ちで戦っていこうと思います」「セミファイナル、本当にあっという間で終わると思うんですけど、その分、かなり濃密な戦いになると思うので、最後まで楽しんでいただけたらと思います」。卓上の舞姫が、ファイナルシリーズへの扉をこじ開ける。
【第2試合結果】
1着 EX風林火山・二階堂亜樹(連盟)4万600点/+60.6
2着 渋谷ABEMAS・白鳥翔(連盟)2万7900点/+7.9
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・高宮まり(連盟)1万7400点/▲22.6
4着 U-NEXT Pirates・小林剛(麻将連合)1万4100点/▲45.9
【4月9日終了時点での成績】
1位 U-NEXT Pirates +344.4(4/20)
2位 渋谷ABEMAS +124.2(4/20)
3位 KADOKAWAサクラナイツ +93.1(2/20)
4位 赤坂ドリブンズ +91.4(2/20)
5位 KONAMI麻雀格闘倶楽部 +55.2(2/20)
6位 EX風林火山 +36.0(2/20)
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)