ドイツから来た若き新星が、スーパーGTデビュー戦で圧巻の走りをみせた。コーナー直前で豪快にオーバーテイクを仕掛け3位浮上。表彰台を掴んだ素晴らしいバトルにチームスタッフも大興奮した熱狂の瞬間となった。
4月14日、岡山国際サーキットで開催された2024年のスーパーGT 第1戦決勝。GT300クラスは、2周を残した75周目に表彰台をかけた激しいバトルが繰り広げられた。4位のStudieのN.クルッテン(#7 BMW M4)が3位のGreen Brave(#52 GR Supra GT)を追いかけるなか、コーナーへのアタックでオーバーテイクに成功した。
GT300クラスでは、52号車をはじめ上位5位の車両のうち4車両がブリヂストンタイヤを履き、“タイヤ無交換作戦”でアドバンテージを獲得していた。一方、7号車はミシュランタイヤを履き、通常通りにタイヤ交換を行いながら走行。
無交換作戦は、タイヤ交換のタイムロスがない替わりに、終盤にグリップ力が厳しくなる諸刃の作戦。そこに目をつけた7号車のクルッテンは、52号車の状況を分析して勝負に出た。
コーナー進入に向け減速を始める52号車を横目にブレーキを遅らせ、読み通りオーバーテイクに成功し、表彰圏内である3位に浮上した。
彼の驚異的な走りにチームスタッフも手を叩きながら大興奮。ファンも「ついに52号車をオーバーテイク!」「GT500クラスも絡む中でのオーバーテイク!」「ニッキーまじですごすぎ!」と熱狂と称賛の声を挙げた。
なお、7号車はその後も3位をキープし、フィニッシュ。クルッテンは見事、スーパーGTデビュー戦で表彰台に輝いた。初戦にして、まさに圧巻の適応力を魅せた彼だが、スーパーGTにさらに適応していく今後のパフォーマンスに期待が高まるばかりだ。
(ABEMA『ABEMA SUPER GT ダイジェスト』/(C)GTアソシエイション)