押し寄せた複雑な思い 心優しき雀士・日向藍子、セミ最終日トップも大号泣「泣くつもりないのに…」/麻雀・Mリーグ
【映像】試合後、号泣する日向藍子

 抑えていた感情が溢れ出した。4月30日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」セミファイナルシリーズの第1試合では、渋谷ABEMASの日向藍子(最高位戦)が登板。要所を締める3回のアガリでトップを飾り、試合後のインタビューで涙を流した。

【映像】試合後、号泣する日向藍子

 試合開始前の時点で、チームはファイナルシリーズ進出のボーダーラインを下回る5位。4位の赤坂ドリブンズとは273.6ポイントの差があり、セミファイナルシリーズチーム最終戦のこの日、ファイナルシリーズ進出には連勝、しかも大トップが必要だ。そんな状況下で迎えた当試合は、起家からU-NEXT Pirates・仲林圭(協会)、赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)、EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)、日向の並びで開局。序盤は松ヶ瀬が東1局で3900点、東2局で1300点と2連続で加点した。

 「トップを取ります」。試合前に宣言した日向は、東3局で東・白・混一色の満貫・8000点をツモ。僅差ながらもトップ目に立つと、南2局1本場では親の渡辺、ラス目の松ヶ瀬が攻める中、西・白・対々和・混一色の跳満・1万2000点(+300点)をアガった。南3局1本場では白・赤の2000点(+300点、供託2000点)を獲得。オーラスでは渡辺に6400点を振り込んだものの、そのままトップで試合を終えた。

 試合後、日向の表情はリポーターが「今の、表情の意味だったりを教えてもらってもいいですか」と聞くほど複雑なものだった。「どんな顔をしているのか、ちょっと分からないですけど…」と笑ったが、試合を振り返るうち、涙腺が崩壊。「泣くつもりはないのに…」と涙を拭いつつ、「悲しい涙じゃなくて、いろいろと感情がぐちゃぐちゃになっちゃった涙で、悲観的ではなくて…」と号泣の理由を説明した。

 登板は前夜に決まったそうだ。前回登板時は箱下のマイナスだった。「大きいラスから、もう1回打たせてくれるのが純粋に嬉しくて」。日向は「セミファイナルの最終日に打つっていうのも、私、初めてで…」と、チームに感謝。「すごく嬉しい感情と共に、夜中に練習して挑んだんですけど…」と心情を明かしていた。

【第1試合結果】

1着 渋谷ABEMAS・日向藍子(最高位戦)4万2900点/+62.9
2着 赤坂ドリブンズ・渡辺太(最高位戦)2万7200点/+7.2
3着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)2万2000点/▲18.0
4着 EX風林火山・松ヶ瀬隆弥(RMU)7900点/▲52.1

※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会

◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)

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