将棋の藤井聡太叡王(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、21)に伊藤匠七段(21)が挑む第9期叡王戦五番勝負第3局が5月2日、愛知県名古屋市の「名古屋東急ホテル」で行われている。注目の一戦は、いよいよ終盤戦に突入。勝負所を抜け出し、タイトルに“王手”をかけるのはどちらか。
藤井叡王と伊藤七段による注目の同学年対決。3戦目は、藤井叡王のホームとも言える名古屋市を舞台に争われている。シリーズ成績は互いに1勝1敗。五番勝負とあり、本局の勝者がタイトルに“王手”をかけることになる。
重要局となった本局は、藤井叡王の先手で角換わり腰掛け銀の出だしに。伊藤七段が温めていた研究をぶつけたか、後手ペースでの進行となった。しかし、昼食休憩前に藤井叡王が放った香打ちが想定外だったか、伊藤七段は昼食休憩を挟み1時間超えの長考に沈んだ。この長考で藤井叡王の方針が定まったか、スピード勝負の攻め合いを決断。終盤戦へと突入した。
ABEMAの「SHOGI AI」は、終盤の入り口でやや藤井叡王寄りの数字を表示。中継に出演した中村太地八段(35)は、「パッと見では、なぜ差がついているのかはわかりづらい。(先手が)先に銀を手にしているので行けそうというところから先手ペースと見えるものの、具体的には難しい」と印象を語った。
難局を制し、タイトルに迫るのはどちらか。今後の進行から目が離せない。持ち時間は各4時間。
【午後5時頃の残り持ち時間】
藤井聡太叡王 42分(消費3時間18分)
伊藤匠七段 20分(消費3時間40分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)