逆転優勝へ向けて、かすかな希望を繋いだ。5月14日、プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2023-24」ファイナルシリーズの第1試合では、赤坂ドリブンズの鈴木たろう(最高位戦)が登板。終盤の猛攻撃で、ラス目からの劇的勝利を飾った。
試合開始前の時点でチームは4位。首位のU-NEXT Piratesとは369.3ポイントの差を付けられていた。当試合は起家からEX風林火山・勝又健志(連盟)、U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)、KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)、たろうの並びで開局。「まだまだ諦めていないよ」。試合前に笑ったたろうは東2局、親番の仲林が早々に鳴いて手を進める中、6巡目にリーチをかけてリーチ・平和・ドラ・裏ドラの満貫・8000点を獲得した。
以降は仲林と岡田の競り合い。南3局ではたろうも親番の岡田に満貫・1万2000点を放銃してラス目に沈むも、南3局3本場から逆襲が始まった。まず發・中の2700点(+900点)をツモると、親として迎えた南4局0本場では7巡目のリーチを実らせてリーチ・ツモ・ドラ2の満貫・1万2000点を奪取。南4局1本場では白のみの2000点(+300点、供託1000点)をアガった。南4局2本場はたろう、勝又のテンパイ流局。これでトップ目に立つと、南4局3本場ではタンヤオのみの1500点(+900点、供託1000点)、南4局4本場では4巡目のリーチからリーチ・平和・一気通貫・赤の満貫・1万2000点(+1200点)を成就させた。
テンパイ料を含めて6連続での加点で快勝し、チームは2位に浮上した。「苦しい状況だったので、とりあえず望みを繋ぎたかったなという形で満足しています」。試合後に安堵したたろうは、一時は首位と309.1ポイント差まで縮めた状況について、「小さくはないと思うんですけど…」とした後、かつて在籍した日本プロ麻雀協会のタイトル戦では「残り4半荘で400点を逆転したこともあった」という事例を回想。「不可能な数字ではない」とし、「トップ・ラスを決めると150(ポイント)とか変わることもあるので、まだ夢を見たいと思います」と宣言した。「優勝できるかどうかは分かりませんけど、最後まで見ていただけたら幸いです」。残り4試合、全知全能の神・ゼウスが奇跡の扉をこじ開ける。
【第1試合結果】
1着 赤坂ドリブンズ・鈴木たろう(最高位戦)4万9700点/+69.7
2着 U-NEXT Pirates・仲林圭(協会)2万9500点/+9.5
3着 KADOKAWAサクラナイツ・岡田紗佳(連盟)1万9400点/▲20.6
4着 EX風林火山・勝又健志(連盟)1400点/▲58.6
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合(全216試合)を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合(全30試合)を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ(16試合)に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)