5月といえば、“5月病”という言葉が頭をよぎる方も多いのではないだろうか。新生活が始まり、生活環境が大きく変わるこの時期、多くの人が体調不良や気力の低下を経験する。こうした“5月病”の原因と対策について、精神科医の木村好珠氏が自身の経験を交えて語った。
まず木村氏は、5月病について「4月は環境が変わる方が多い。新しい会社に勤め始めたり、新しい学校に行き始めたりなどのほか、新入社員が入ってきたりと環境の変化を経験しやすい時期」と指摘。その中で頑張りすぎて疲れてしまうことが5月病の原因であると話した。
続けて「休むことを忘れてとにかく突っ走ってしまうと、5月に入った時にゴールデンウイークがある。1カ月一生懸命突っ走ってきたところで大きな休みがあると、その瞬間に自分を見返す時間になる。その時に『あれ、私すごく疲れてた』と気づくことが多い」と述べる。
その上で「ゴールデンウイークで疲れを癒そうと思っても、終盤になってもなかなか疲れが取れない。そうした時に『もしかして5月病?』と気づかれる方が非常に多い」という。さらに「やらなきゃいけないことがあるからやっている。それは頑張ってしまっているということだ。それが5月病を引き起こす一因だ」と語った。
とはいえ、人は自分の疲れに気づきにくい。
対策として木村氏は、「朝、シャワーを浴びる際『今日ってどのくらいかな』と体調をパーセンテージで考えている」と明かした。
「『今日は70%かな』『疲れているから40%かな』など考えて、もし40%だなという時には『今日はちょっと疲れてるから、ここまでの最低限だけはしっかりやろう』と決めて、それ以外は自分の好きなことに時間を当てるようにしている。頑張りすぎない。自分が頑張らなければならないことは、しっかりやらなければならないけれども、それ以外は自分を少し大事にしてあげる空間を作ってあげてほしい」
(『ABEMAヒルズ』より)
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