将棋の第82期名人戦七番勝負第5局が5月26・27の両日、北海道紋別市の「ホテルオホーツクパレス」で行われ、挑戦者の豊島将之九段(34)が藤井聡太名人(竜王、王位、叡王、王座、棋王、王将、棋聖、21)に99手で敗れた。この結果、通算成績を1勝4敗とし、シリーズ敗退となった。
5期ぶりの名人復位を目指し、“絶対王者”に挑んだ本七番勝負。3連敗スタートから第4局で一矢報いることに成功したものの、崖っぷちで迎えた第5局での敗退が決まった。
シリーズを通して、豊島九段が用意した渾身の作戦に注目が集まった。開幕局では横歩取り、以降、相掛かり、雁木、後手横歩取りに四間飛車とそれぞれ工夫の作戦を藤井名人へぶつけ、復位への道を模索し続けた。第4局では対藤井名人戦の連敗を12で止める快勝を飾ったものの、終盤で突き放され、星を集めることはできなかった。
1勝4敗での敗退となった豊島九段は、「全体的に良くない手が多かった。均衡を保つことが難しく不利になってしまうことが多かった。手応えはあまりないが、そういうところは今後の課題」とコメント。それでも「今回の名人戦の経験を生かして、今後も頑張って行けたら」とし、下を向くことはなかった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)