今季は先発のみで日米通算200勝利の偉業を達成したサンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有。そんなダルビッシュの“変化球のスゴさ”について、元・MLBプレーヤーの川﨑宗則氏が改めて言及した。
6月16日に放送された『ABEMAスポーツタイム』では、川﨑氏が様々なジャンルの“怪物No.1選手”を選定し、発表するコーナーが設けられることとなった。
変化球部門でダルビッシュを“怪物”だとした川﨑氏は、その理由として、「まずですね、彼は変化球のことしか考えていません」と驚きの一言。さらに、「朝起きて、朝ごはんとか歯磨きしますね。歯磨きで(歯磨き粉を)つけました、歯磨きしました。ここでも変化球のことしか考えていません」と、ダルビッシュがまさに“野球漬け”ならぬ“変化球漬け”ともいえる毎日を過ごしていると指摘。その上で、実際にダルビッシュが変化球を投じている場面をVTRで見ながら解説することとなった。
シンカーを投じる場面のVTRに川﨑氏は、「見てください、まずこのパワーシンカー。バッターは腰引けます。身体に当ったと思ってるんですよ」と、その強烈な変化について指摘。続いて、スライダーやスプリットについても「そしてこれ見てくださいスライダー。これ、振った後に後悔するやつです。なぜ俺は振ったのかと。それぐらいバッターからしたら」「このスプリットも見てください。これも途中、真っすぐと思ってるんですよ。真っすぐ来た、ど真ん中に…と思ったら(変化したのに)振った。なぜ俺は振ったんだろう」と、同じく“打者が思わず後悔する変化”を見せていると語った。
さらに川﨑氏は、ドジャース・大谷翔平がカットボールで三振にとられた映像に「そしてこのカットボール。大谷選手でも三振です。大谷選手でさえ、途中まで真っすぐと思ったけど、なぜ…(空振りとなってしまうのかと後悔する)」と、その威力について強調する形でコメント。
そうした上で川﨑氏は、ダルビッシュの変化球について、「やっぱり有君のスゴさは、この変化球にいろんな回転数をわざと変えて、何十種類ってあるんです」とコメント。同じスライダーでも十種類。スプリットでも十種類とか。いろいろ変えれるんですよ。それも試合中に変えてしまうという。だからすごいその場の“即席料理人”なんです」と、そのバリエーションもさることながら、それを状況に応じて自在に使い分ける器用さを併せ持つことだと指摘。改めてその“魔球王”ぶりを称賛することとなった。
(ABEMA『ABEMAスポーツタイム』)