将棋の藤井聡太棋聖（竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、21）に山崎隆之八段（43）が挑戦する第95期ヒューリック杯棋聖戦五番勝負第3局が7月1日、愛知県名古屋市の「万松寺」で対局を開始した。シリーズは、自身初の永世資格獲得を目指す藤井棋聖が2連勝中。本局で防衛5連覇を決めるか、後が無くなった山崎八段が踏ん張るか。注目の一戦が始まった。
防衛5連覇で永世資格獲得を目指す藤井棋聖に、15年ぶり2度目のタイトル挑戦となった山崎八段が激突する注目のシリーズ。開幕戦は、先手番となった山崎八段が得意の相掛かりの出だしから力戦へと展開した。駒組みの段階で抜け出した藤井棋聖は、長期戦が見込まれていた中で鋭く切り込みリードを拡大。少々の形勢の悪さをいとわず逆転を得意とする山崎八段の粘りを許さず、構想力を見せつけた藤井棋聖が完勝を飾ってみせた。
続く第2局は、後手番の山崎八段がやや意表の向かい飛車を志向。山崎八段は玉を固めきらずに独特な桂使いを見せたが、藤井棋聖は金銀4枚で堅陣を築き、自然な指し手を重ねてポイントを積み上げていった。玉形の差から、ABEMAの「SHOGI AI」は藤井棋聖の優勢を表示。角を切って勝負に出た山崎八段に対し、藤井棋聖は攻守自在の指し回しから天王山に桂馬を据える強烈な一着。金の踏み込みから後手陣攻略へとつながる構想から切り裂くようにリードを拡大し、藤井棋聖が一気に勝負を決めた。
藤井棋聖が防衛5連覇と、史上最年少での永世称号獲得に王手をかけて迎える本局の舞台は、愛知県名古屋市の「万松寺」。決着の地となるのか、挑戦者の山崎八段が初白星を飾り踏ん張るのか。持ち時間は各4時間、本局の先手番は山崎八段。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
