■ADHD当事者の訴え「カミングアウトは慎重にしている」

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 発達障害バーを開催しているADHD・ASD当事者のこくりつさんは、「軽い気持ちで自称しないで」と訴える。「18歳の時に診断されたが、それまで健常者と思い込んでいたわけで、生きづらさがずっとある。一種のコンプレックスをそんなに軽々しく語っていいのか?倫理的にどうなのか?という疑問を感じている」と話す。

 こくりつさんはX上で、「発達障害はファッション化されやすいのに、なぜその他の精神障害や知的障害はファッション化されにくいのだろう?」という声をもらったという。「忘れ物があったり、ちょっと空気が読めないというのは、わりと普通の人にもあることだ。ただ、それをコンプレックスだと思っていたらわざわざ言いたくない。特性を嫌だと思うか・思わないかというところが違いだと思う」と指摘。

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 「ADHDによくないイメージを持っている人はいるし、普通に受け取ってくれる人もいるが、経験上は前者が多い」ことから、“カミングアウト”には慎重になっているという。その上で、伝え方については「単に『発達障害だ』と言うと、それこそファッションに受け取られたり誤解が広がりやすい。本当に伝える必要があるかを考えて、空間を用意した上で、“何がしんどいか”ということを、その人と人間関係を構築するために伝えるようにしている」と明かした。

 では、周りの人にはどう受け取ってもらえるとうれしいか。「遅刻だったら、電車でどうしても乗り間違えてしまうことがあるので、20分くらいは遅れる前提で考えてもらえるとうれしい」と説明。これにネット掲示板「2ちゃんねる」創設者のひろゆき氏が「僕も遅刻癖がある。“常識が通用しない”という認識で見てもらえるといいのではないか」と話すと、こくりつさんは「そう受け取ってもらえると本当にありがたい」と応じた。

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