トップ棋士をもモニターにかぶりつかせるほどの大熱戦が生まれた。将棋界の早指し団体戦「ABEMAトーナメント2024」予選Cリーグ第3試合、チーム豊島 対 チーム天彦の模様が7月20日に放送された。白熱の試合運びとなった第8戦では、山本博志五段（27）の奮闘に、チームメイトの佐藤天彦九段（36）と斎藤明日斗五段（26）が対局の様子を映すモニターにどんどんと近づき、くぎ付け状態に。ファンからは「テレビ見てる人じゃんw」「近い近いw」とツッコミのコメントが多く寄せらていた。
チーム天彦の4勝3敗で迎えた第8局。なんとか勝って勝負を決めたいと、予選で藤井聡太竜王・名人（王位、王座、棋王、王将、棋聖、22）ら“大物”を次々に破るなど絶好調の山本五段が出陣した。対するは、チーム豊島の大石直嗣七段（34）。なかなか勝ち星を掴むことができずにいた大石七段にとっても、絶対に負けられない一局を迎えていた。
山本五段得意の三間飛車の出だしとなった本局は、勢いづく山本五段が仕掛けていったところで大石七段が必死に抵抗。大石七段も経験値を活かしながら形勢を推し戻していった。ペースを掴んだところで今度は大石七段が△7七飛成の“勇者の一手”を披露。強気に踏み込み勝ちに行ったものの、再び山本五段が猛反撃を繰り出した。
これに、チーム豊島の控室では、豊島将之九段（34）が「怖い、怖い…」、糸谷哲郎八段（36）も「怖いよー！」と声を裏返らせての大騒ぎに。さらにチーム天彦の控室では、佐藤九段と斎藤五段が「うわー！」と絶叫の後、居てもたってもいられず立ち上がり対局を映し出すモニターへとにじり寄った。さらに、再び映し出されたチーム天彦控室では、両者がモニター付近に座り込み、まさしく“かぶりつき”状態に。見るたびに画面へと近づく様子は、さながら『だるまさんが転んだ』のようだった。
この状態に、ファンは爆笑。「かぶりつきw」「近いw」「近い近いw」「モニターの前に正座w」「テレビ見てる人じゃんw」「前に出すぎw」「前のめりw」「控室おもしろいw」「茶の間のテレビ状態」「張り付いてたw」と多数のツッコミコメントが押し寄せていた。
対局は、大熱戦の末に大石七段が冷静に猛追をかわして勝利。山本五段にとっては大勝負を落としフルセットに持ち込まれる結果となった。
◆ABEMAトーナメント2024 第1、2回が個人戦、第3回から団体戦になり今回が7回目の開催。ドラフト会議にリーダー棋士11人が参加し、2人ずつを指名、3人1組のチームを作る。残り1チームは指名漏れした棋士が3つに分かれたトーナメントを実施し、勝ち抜いた3人が「エントリーチーム」として参加、全12チームで行われる。予選リーグは3チームずつ4リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出する。試合は全て5本先取の9本勝負で行われ、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。優勝賞金は1000万円。
（ABEMA／将棋チャンネルより）
