将棋日本シリーズ JTプロ公式戦の1回戦第4局が7月27日、静岡市の「ツインメッセ静岡」で行われ、初出場の佐々木大地七段(29)が羽生善治九段(53)に131手で勝利した。2回戦に進出した佐々木七段は、9月21日に行われる北海道大会で藤井聡太JT杯覇者(22)と対戦する。
振り駒で佐々木七段の先手となった注目の一戦は、角換わりの出だしから後手の羽生九段が右玉を志向。先手の動きを伺いつつ、羽生九段から仕掛ける展開となった。佐々木七段は遠見の角と桂馬のコンビネーションで反撃に出ると、勢いに乗ってペースを掌握。羽生九段も技を駆使して先手陣へと迫ったが、軽快な動きを見せた佐々木七段がリードを拡大させた。
優位に立った佐々木七段は、鉄壁の守りを活かしつつ後手陣へとプレッシャーをかけていく。必死の粘りを見せた羽生九段だったが、最後は佐々木七段が押し切り勝負を決めた。
勝利した佐々木七段は「今日は角換わりをやろうと思っていた。本譜は仕掛けのタイミングが難しく、手探りの将棋になった」とコメント。一方、敗れた羽生九段は「右玉で意外な感じで進んだが、馬と成桂を作ったがあまり働かなかったのがまずかった。もうちょっと手順を工夫するべきだった」と一局を振り返っていた。
この結果、佐々木七段の2回戦進出が決定。次戦は9月21日に行われる北海道大会で藤井JT杯覇者と対戦する。
JTプロ公式戦は前年覇者、タイトルホルダー、賞金ランキング上位者から12人が選出されるトップ棋士たちによるトーナメント戦。持ち時間は各10分、切れたら1手30秒未満、各5分の考慮時間。
(ABEMA/将棋チャンネルより)