将棋の伊藤園お~いお茶杯第65期王位戦七番勝負は7月31日、徳島県徳島市の「渭水苑」で藤井聡太王位(竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖、22)と挑戦者の渡辺明九段(40)が第3局2日目の対局を行っている。注目の一戦は、いよいよ白熱の終盤戦へ。シリーズ2勝目を先に手にするのはどちらか、今後の戦いから目が離せない。
前日に渡辺九段が封じた44手目の開封で再開された第3局2日目。積極性を見せる渡辺九段に応じるように、藤井王位も攻め合いを選んだ。難解な中盤戦では、飛車交換を挑んで激しい展開を選び緊張感は最高潮へ。藤井王位は両香取りに強く飛車を打ち込み終盤戦へとなだれ込んでいった。
この一手に、渡辺九段は1時間6分の長考で受けに回ることを選択。ABEMAの中継に出演した佐藤慎一六段(41)は「攻めてリードを奪うのではなく受けて形勢に差が出ないようにした一手。渡辺九段は形勢が良いとは思っていないのかもしれない」と印象を語った。一方、藤井王位は持ち時間が切迫する中でも後手陣に強い踏み込みを見せており、ともに解説を務めた阿久津主税八段(42)を「藤井王位は堂々としています。怖いという感覚はないですね。相手の一番激しい攻めが見えているところで“かかってこい”と言っているんですね」と驚きの声を上げていた。
シリーズは1勝1敗で推移。注目の第2戦はどのようなクライマックスを迎えるのか。白熱の終盤戦に大きな注目が集まっている。
持ち時間は各8時間。
【午後4時15分時点での残り持ち時間】
藤井聡太王位 26分(消費7時間34分)
渡辺明九段 1時間59分(消費6時間1分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)