JR西日本の鉄道整備に実践導入された、高所作業用人型ロボットが話題となっている。JR西日本によると、保線工事の人手不足や、作業員の安全確保の今後を見据え導入したそう。
このロボットには「零式人機ver.2.0」という名前もあり、操縦席にあるコントローラーによって人間が操作している。製作した「株式会社人機一体」社長の金岡博士は、技術開発は人機一体、生産は日本信号株式会社、納入先がJR西日本によるものだと説明。
値段について問われると、具体的な値段の言及は避けたものの「いわゆる重機とそれほど変わらない値段」と回答。「足はなくていいんですか?」という質問には「高所作業を目的としているので、このロボットに限っては足はないほうがいい」と答えた。
操縦については「重機などを操作するよりもこっちのほうがずっと簡単。自動車を運転できるようになるまでに20時間とか教習所に行って練習するが、(このロボットは)そんなにかからない。1時間もやれば十分できるようになる」と語った。
さらに高齢者でもこのロボットを使えば熟練の技を披露できるのが特徴だという。金岡博士は「作業のログ(記録)が全部取れるので、熟練者がやった作業を後から再現できる。経験者が『このぐらいの力加減でやっているのか』と、あとで未経験者にトレースさせることは十分できる」とメリットについて語った。
鉄道のインフラメンテナンス、特に高所の電気設備をメンテナンスするために開発されたのが「零式人機ver.2.0」だとして「従来は夜間に人が高所によじ登って生身で作業していた。落下や感電のリスクがあったが、このロボットはまるでこのロボットに乗り移ったかのように、このロボットになったかのような感覚で、ロボット目線で(動かせる)。それからロボットの手足もまるで自分の手足であるかのように操作することができる」と説明。
「人ができる作業は基本的になんでもできる」と続けると「鉄道以外の土木や建築、電力、道路、さまざまな高所作業をこのロボットで代替できる」として「ほとんどの人、99.9パーセントぐらいの人は上手く動かせる」と、操縦の容易さを強調した。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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