将棋の藤井聡太王位（竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖、22）に渡辺明九段（40）が挑戦する伊藤園お～いお茶杯第65期王位戦七番勝負は8月28日、兵庫県神戸市の「中の坊瑞苑」で第5局2日目の対局を行っている。注目の一戦は、白熱の終盤戦に突入。藤井王位が制しタイトル防衛を決めるのか、後がない渡辺九段が追い上げを見せるのか。今後の展開から目が離せない。
藤井王位の3勝、渡辺九段の1勝で迎えた勝負所の第5局。注目の戦型は後手の渡辺九段が雁木を志向した。先手の藤井王位が急戦から動き、渡辺九段も負けじと角を手放し難しい中盤戦へと突入。渡辺九段の攻め、藤井王位の受けの構図となると、繊細なかけ引きからねじり合いへと展開している。
局面はすでに終盤戦に突入。一時は藤井王位がペースを握ったかと思われたが、後手の渡辺九段が挽回。形勢に大差はなく、ほぼ互角と見られている。ABEMAの中継で解説を務めた前期挑戦者の佐々木大地七段（29）は、「両対局者ともに読み切っている感じはしない。終盤戦に入っているがどの変化も難解で激戦かなと思う。見ごたえのある終盤戦になりそう」と印象を語っていた。
本局で藤井王位が勝利した場合、防衛5連覇と史上4人目となる「永世王位」の獲得が決まる。背水の陣の臨んでいる渡辺九段は反撃を繰り出すことができるか、白熱の終盤戦に注目だ。
持ち時間は各8時間。
【午後4時30分時点での残り持ち時間】
藤井聡太王位 1時間12分（消費6時間48分）
渡辺明九段 1時間（消費7時間）
（ABEMA／将棋チャンネルより）
