高目のツモ、しかも赤。風に乗った特大弾は染み付いたフォームの賜物だ。プロ麻雀リーグ「大和証券Mリーグ2024-25」9月19日の第1試合はTEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）がトップ。開幕カードで逆連対が続いたチームに、活力を与えた。
この試合は東家からEX風林火山・二階堂亜樹（連盟）、U-NEXT Pirates・瑞原明奈（最高位戦）、瀬戸熊、渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）の並びで開始。開局早々、亜樹の親満貫で先行を許すが、瀬戸熊は次局に4000点（+300）のツモで加点。東3局の親番はまず丁寧に平和のリーチで日向から2900点のアガリ。連荘を挟み、同2本場。瀬戸熊は配牌ですでにイーシャンテンというチャンス手だ。1段目の終わりにテンパイすると即リーチ。待ちは5・8筒で5筒はドラ。実況の日吉辰哉（連盟）が素早く「ドラの5筒が3山で赤があるね！」と告げた。
すでに仕掛けている亜樹、そしてリーチ後は日向も仕掛けて瀬戸熊の親リーチをさばきにかかる。さらに瑞原から追っかけリーチがかかり、勝負の行方がわからなくなったその直後、高目のドラ5筒が真っ赤な姿で訪れた。気迫の籠った声で「ツモ」と手を倒し、裏ドラはないがリーチ・ツモ・赤・ドラの1万2000点（+600点、供託1000点）を獲得。日吉は「ハッピー4000オール！」と大興奮だ。
このアガリで亜樹をマクりトップ目に立った瀬戸熊。その後はリードを保ち、終盤も待ちが良いとみれば積極的にライバルへ追っかけリーチを敢行するなど、最後まで舞台の主役を譲らずゲーム終了、チームに今期初の白星をもたらした。
「瀬戸熊さんありがとう！」「さすがエース」「雷電優勝！」とファンの歓声コメントを浴びながらインタビューに登場した瀬戸熊。この勝利に「もう、すごくうれしいですね！」と笑顔を浮かべた。この日の勝因には「7回目の初戦を迎えましたが、今まで1回もトップがない。今回は『トップを取りたい』という欲をちょっと抑えながら、1年間通して打てるような麻雀を打とうと思って、内容だけこだわろうと思ったのが良かったかもしれないですね。今までの中で一番落ち着いてやっていました」と試合前からの心構えを挙げた。
今年のチームはレギュラーシーズン敗退となれば、最低1人入れ替えとなる土俵際。瀬戸熊は「なんとか初戦をトップで飾ることができました。ここでふわっとしないで、次の2戦目もしっかり引き締めて頑張りたいと思います」とファンへ健闘を誓った。「今までで一番楽しもうと思っている」と語る男が、まずは1つ勝ち名乗りを挙げた。
【第1試合結果】
1着 TEAM雷電・瀬戸熊直樹（連盟）5万7600点／＋77.6
2着 EX風林火山・二階堂亜樹（連盟）2万5200点／＋5.2
3着 渋谷ABEMAS・日向藍子（最高位戦）2万5100点／▲14.9
4着 U-NEXT Pirates・瑞原明奈（最高位戦）－7900点／▲67.9
※連盟＝日本プロ麻雀連盟、最高位戦＝最高位戦日本プロ麻雀協会、協会＝日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に全7チームで発足し、2019-20シーズンから全8チーム、2023-24シーズンからは全9チームに。各チーム、男女混成の4人で構成されレギュラーシーズン各96試合（全216試合）を戦い、上位6チームがセミファイナルシリーズに進出。各チーム20試合（全30試合）を戦い、さらに上位4チームがファイナルシリーズ（16試合）に進み優勝を争う。優勝賞金は5000万円。
（ABEMA／麻雀チャンネルより）
