紫軍団の守護神が人間離れした反応と身のこなしでアクロバティックなセーブを魅せた。サンフレッチェ広島のGK大迫敬介が、勝点で並んでいたFC町田ゼルビアとの首位攻防戦で、味方に当たってコースが急激に変わったミドルシュートを大きな横っ跳びでシャットアウト。ファンも大興奮だ。
注目のシーンは広島が2点リードで迎えた59分だった。町田がハーフタイムの選手交代をきっかけに攻勢を強める中、左サイドのスローインからFW藤本一輝が、人混みをかき分けるようにドリブルで仕掛け、ペナルティーエリア手前から右足を一閃する。
約30mのミドルシュートは鋭い弾道でゴールに向かうと、目の前の広島DF佐々木翔の足に当たり、上から降ってくるような弾道に急変化して広島のゴールマウスを襲った。
しかし、広島の守護神・大迫が立ちはだかった。予測不能な軌道を描くシュートに対して、しっかりと足を運んでポジショニングを微調整すると、身体を海老反りした状態で高く飛び跳ね、伸ばした両手で力強くボールを外へと弾き出す。ホームサポーターが歓声を上げる中、大迫は涼しい顔で味方に声をかけて守備の引き締めを指示していた。
このビッグプレーには解説も森﨑浩司氏も、「嫌なところにシュートが飛んできましたけど、よく外に弾き出しましたね」と大きな賛辞を送った。
サッカーファンも注目し、SNSには「これは異次元だわ」「なんでそれ触れるの?」「大迫ゾーン入ったやろ」「令和版大迫ハンパねー!」と超人的なエビ反り大ジャンプセーブのすごさに驚きつつ、「大迫スーパーやわ」「大迫素晴らしすぎる…」「残念そこは大迫」と、町田をシャットアウトした守護神の頼もしさに言及していた。
試合はそのままタイムアップ。広島は守護神・大迫の集中力を切らさない活躍もあって、町田を2-0の完封で下した。一方の町田はアウェーの地で最後まで勇敢にゴールを目指したものの“紫の壁”を突破できず、ファン注目の首位決戦で黒星を喫した。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1リーグ)