試合開始からひたすら相手の足だけを狙う執拗な”カーフキック地獄”。左足破壊に飽き足らず、右足にも悪魔のようなカーフを連発して両足破壊。弱った相手の顔面にパンチを連打…。あまりにも理路整然、冷静にも程がある破壊行動にファンからも「もう止めてあげて」「両足効いてる人初めて見た」と驚きの声があがった。
10月5日エディオンアリーナ大阪で開催された「K-1 WORLD GP 2024」で、篠原悠人(DURGA)と古宮晴(昇龍會)が対戦。試合開始から篠原の足に攻撃のターゲットを絞った古宮が、1ラウンド、2ラウンドとカーフキックで連続ダウンを奪い、両足の自由を奪ってからパンチ連打でレフェリーストップ。圧倒的な破壊力で前Krush王者を破壊した。
前Krush王者の篠原は王座陥落からの復帰戦。一方、「格闘代理戦争」で発掘されここまで着実にキャリアを重ねてきた古宮は5連勝のあと判定負け、今年DEEP☆KICK -63kg王者と他団体タイトルを手にしてK-1のリングでの再起戦となる。
試合は経験とキャリアで上回る“格上”篠原を相手に古宮が徹底した足攻めで主導権を握った。序盤は互いに距離を見合う展開も、古宮がコツコツと右カーフ、一方の篠原も足を使いながらジャブをあわせる。1ラウンド終盤、再び古宮が刈り取るような右カーフ、篠原がバランスを崩すがこれはノーダウン。しかし、すでに”カーフ地獄”のフラグは立っていた。
残り30秒、古宮が執拗に右のカーフで左足を狩り続けると篠原の左足が悲鳴をあげ終了間際に最初のダウン。篠原はポーカーフェイスでファイティングポーズを決めるがダメージは明らか。ファンも「効いてるだろ」「与座戦のときと一緒だ」「前も観たこの光景」と反応する。
2ラウンド、左足にダメージが蓄積している篠原はスイッチして蹴りを回避するポジション取り。これを見た古宮は距離を縮めて強引にパンチの打ち合いに作戦を変更し、コーナー際でバチバチの殴り合いの展開に。さらに追い打ちをかけるように、妥協なき右カーフに篠原が堪らずバランスを崩しこの試合2度目のダウン。
試合再開、古宮はこれまで攻め続けた左足ではなく今度は右足へ鬼のようなカーフキック。淡々と精密機械のように2本目の足を狩り続ける。篠原も全力フックで反撃するが足に力が入らず威力は弱い。さらに古宮が右足を蹴り続けると心が折れそうな絶望の表情。ファンも「子鹿になっちゃう」「冷静すぎるな」「両足がやばいな」「両足効いてる人初めて見た」と悲鳴をあげるなか、古宮はこれでもかと左の奥足へ”悪魔のカーフ”。足が止まった篠原に、今度はとどめのパンチ連打、ここで試合続行不可能と判断したレフェリーが試合を止めた。
この日のABEMAのゲストでタレントのゆうちゃみは、古宮の無慈悲なカーフ地獄にコメントを求められる「痛そう…」やや引き気味のコメント。勝利した古宮は「格上相手に怖かったです。いい相手に勝ててよかった」と難敵攻略にホッとした表情。試合終了直後にも関わらず11月のKrush名古屋大会を目標に「ケガもないので大岩チャンピオン、ベルトをかけてやりましょう」とKrushライト級王者の大岩龍矢へ挑戦表明と最後まで意欲的だった。