将棋の第37期竜王戦七番勝負第1局は10月6日、挑戦者の佐々木勇気八段(30)が前日に封じた62手目を開封し、午前9時すぎに藤井聡太竜王(名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)の手番で対局が再開された。
 防衛4連覇を目指す藤井竜王に、初戴冠を狙う佐々木八段が挑戦する将棋界の最高峰シリーズ。開幕戦は、東京都渋谷区の「セルリアンタワー能楽堂」を舞台に争われている。
 振り駒で藤井竜王の先手と決まった本局は、角換わり腰掛け銀の出だしに。挑戦者の佐々木八段が準備の研究手順を披露し、早々に前例のない将棋へと展開した。難解な中盤戦では、ともに長考合戦となりスローペースに。じりじりとした進行には、ABEMAの解説陣から「局面は激しくないが、どういう展開にすれば良いか互いに神経を使い合っている。藤井竜王をもってしても、この将棋の勘所を掴むのは難しいのかもしれない」と印象を語っていた。