【スーパーフォーミュラ】第6戦(決勝・10月12日/富士スピードウェイ)
元F1ドライバーでル・マンウィナーにも輝いている38歳のベテランドライバー、小林可夢偉(Kids com Team KCMG)が、国内最高峰のレースで5年ぶりに3位表彰台を獲得。ハイライトとなった老獪なドライビングが反響を集めた。
予選で11番手となった小林は12周目、早めにピットインしてタイヤを交換すると、ペースを大幅に落とすことなくラップを続けた。一方、2度の年間王者経験を持つ野尻智紀(TEAM MUGEN)は、タイヤ交換前までは上位を走り続けていたが、22周目でピットインしてタイヤ交換を終えると、小林の目の前でピットアウト。
小林は、タイヤが温まっていない野尻のマシンを捉えて、アウトラップ中にオーバーテイク。しかし、その周回中にタイヤを温め終えた野尻は、ホームストレートでエンジン出力を上げるオーバーテイクシステム(OTS)を使用し、また小林を抜き返した。
そして23周目、坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)がタイヤ交換を行うと、野尻と小林の目の前でピットアウト。今度は野尻がタイヤが冷えている坪井をオーバーテイクしようと仕掛けるが、坪井はうまくそれを抑え切る。ここで、野尻の背後に小林がぴったりとマシンを寄せ、次のホームストレートではお互いOTSを使用して横並びになった。小林は、次の1コーナーでインを取るとそのまま野尻をオーバーテイク。その後も野尻は小林の真後ろにつき続け、何度もオーバーテイクを試みるも、結局小林がその座を明け渡すことはなかった。
一連の大胆なオーバーテイクと老獪なテクニックに、ABEMAのコメント欄では「可夢偉バトル上手いよな」「可夢偉すごいw」「いっけー!可夢偉」「このバトル面白すぎ」「可夢偉のブロックラインうまい」など、小林を賞賛する声が多く聞かれた。
(ABEMA『スーパーフォーミュラ2024』/(C)JRP)