【写真・画像】 1枚目
【映像】中邑真輔が「イヤァオ!」武道館決戦へコメント

 WWEスーパースター中邑真輔が、丸2年ぶりにプロレスリング・ノアのリングに戻ってくる。

【映像】中邑真輔が「イヤァオ!」武道館決戦へコメント

 NOAHの10.14後楽園ホール大会の休憩明け、ABEMAプロレスアンバサダーでプロレスリング・ノアのスカウティングアドバイザー、そしてWWEホール・オブ・フェーマーのグレート・ムタの代理人でもある武藤敬司がひさしぶりにリングに登場。

「次の1月1日、元日。日本武道館、ある大物レスラーの参戦が決定しました。それは……これだ!」と語ると、後楽園のビジョンにWWEスーパースターの中邑真輔が登場。

 「NOAH、久しぶりだな。あの“奇跡の一戦”から再び、WWE SHINSUKE NAKAMURAが元日の日本武道館に帰ってくる。NOAHのリングで俺の目の前に立つのはいったいどいつだ? たぎろうぜ! イヤァオ!」と、丸2年ぶりのNOAH参戦を宣言した。

 そして、その中邑真輔の対戦相手として呼び込まれたのは、なんと佐々木憂流迦だ。

 武藤は憂流迦に対して、「憂流迦! おまえ、去年1月1日のグレート・ムタと中邑真輔の試合を観て感銘を受けてプロレスラーになったんだよな? 今度はお前が闘って、皆さんに夢を見させてやってくれよ」とメッセージを送ると、憂流迦は「武藤さんがおっしゃるとおり、グレート・ムタvs中邑真輔を観てプロレスラーを目指しました。今年1月2日からこのリングに立ち、中邑真輔vs佐々木憂流迦が決まりました。2025年1月1日 日本武道館、あの日から2年越し、同じ日、同じ場所で心動いた中邑真輔と闘うことができます。怖いほどにプロレス感じてますよ。偶然か必然か、夢か現実か、その答え合わせは元日、日本武道館で!」と熱い意気込みで応えた。

 中邑真輔と佐々木憂流迦は、在籍した時代は違えど、かつて同じ和術慧舟會に所属した先輩後輩の間柄。そして憂流迦は2009年に総合格闘家としてデビュー。修斗環太平洋フェザー級王座獲得後、2014年からMMA(総合格闘技)の世界最高峰UFCで4年間活躍。2018年からは日本のRIZINに参戦し、のちのRIZINバンタム級王者で現UFCフライ上位ランカーのマネル・ケイプに勝利している日本トップクラスのMMAファイターだった。

 その憂流迦がMMAファイターとしてバリバリに脂が乗った34歳で、事実上のプロレス転向とも言えるプロレス本格参戦を決意したのは、グレート・ムタvs中邑真輔を“観てしまった”からだ。憂流迦はその時の感動をこう語る。

「共通の知人を通じてご縁をつないでもらったNOAHの関係者に誘っていただき、日本武道館に行かせていただいたんですけど。ムタと真輔さんの試合を観て、感動で打ちのめされましたね。

 僕は絵画や映像作品、お芝居なども含めた芸術、アートが好きでたくさん見るんですけど、あそこまで“食らった”ことはなかったんですよ。僕自身、プロレスも格闘技もすべて『ファイトアート』だと思っていて、総合格闘技をやりながらも常にアートとしての作品を目指してきたんですけど、あの試合は『ファイトアートの作品として、こんなにすごいものを作ることができるんだ』って感動して、そこで腹が決まったんです」

 そして今年の1.2有明アリーナでの杉浦貴戦で正式デビュー。まずファンを驚かせたのは、その肉体の変貌ぶりだった。UFCではフライ級(56.7kg以下)、RIZINではバンタム級(61kg以下)、フェザー級(66kg以下)と軽量級で闘ってきた佐々木が、約90kgの肉体を作り上げて登場。不退転の決意でプロレスラーとしての本気度を見せつけた。

 その後、憂流迦は抜群のセンスでプロレスラーとして急成長。7.13日本武道館ではHAYATAを破り早くもGHCナショナル王座を獲得。同王座のデビュー最短戴冠記録を大幅に更新し、自身のプロレス初タイトル戴冠を成し遂げた。そして今回、元日の日本武道館での中邑真輔戦というビッグチャンスをつかんだのだ。

 一方、中邑真輔もまた若手時代は総合格闘技への進出で頭角をあらわし、レスラーとして成長するに従いその格闘技術を“格闘芸術”にまで昇華させた現役日本人最高峰のプロレスラー。

 2013年の新日本プロレス1.4東京ドーム大会では、プロレスに本格復帰したばかりの桜庭和志と初対決を行い、プロレスとMMAが見事に融合した歴史的な名勝負も残している。

 中邑真輔と佐々木憂流迦の共通点は、しっかりとした格闘技術をベースとしているというだけでなく、どちらも独自の世界観を構築していること。また、中邑はWWEスーパースターだが、佐々木憂流迦もUFC参戦時はニューヨークを拠点に世界的にメジャーな舞台で活躍した一流の表現者であることが挙げられる。

 2022年1.1日本武道館で、ファン時代に死にたいくらいに憧れたグレート・ムタと“奇跡の対戦”を実現させ、極上の名勝負を作り上げた中邑真輔。その後、中邑はムタの毒を文字通り飲み込み、さらにプロレスラーとして成長した。

 そして2025年1.1日本武道館。今度は佐々木憂流迦が、かつて人生が変わるほどの感動をもらった中邑真輔と対戦する、2年前とはちょうど逆のシチュエーション。憂流迦も中邑と闘うことでその潜在能力をすべて解放し、プロレスラーとして大化けするのか。

 元日の日本武道館で実現する中邑真輔vs佐々木憂流迦。世界中のプロレスファンがまだ誰も見たことがない格闘芸術が見られることを期待したい。

文/堀江ガンツ
写真/プロレスリング・ノア

【映像】中邑真輔が「イヤァオ!」武道館決戦へコメント
【映像】中邑真輔が「イヤァオ!」武道館決戦へコメント
美人レフェリーを“大女”王が…“半失神”の惨劇 「顔面から…」「やってしまった」放送席騒然