10月25日(日本時間10月26日)からスタートするワールドシリーズ。同20日に放送された『ABEMAスポーツタイム』に、元・MLBプレーヤーの川﨑宗則氏が出演し、ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が対決することになるであろうニューヨーク・ヤンキースの“新・守護神”ルーク・ウィーバーの意外な攻略法について熱弁を振るった。
今季レギュラーシーズンは62試合に登板し、7勝3敗22ホールド、4セーブ、防御率2.89と安定した活躍を見せたウィーバー。もとは先発型の投手で、今季も中継ぎとして結果を出した後で、9月から新・守護神として抜擢されたばかりだ。
しかし、ポストシーズンでは1勝0敗4Sと既に守護神として“覚醒”した状態に。今回のワールドシリーズでも、重要な場面での登板となる見通しだ。
そんなウィーバーが今季、守護神としてブレイクした背景には、チームのエース、ゲリット・コールの助言が大きかったのだという。なんでも、ベテラン右腕・コールのアドバイスに従う形で、ウィーバーは速球を投じる際の“握り”を変更。これにより、球速がおよそ3km/h速くなり、7cm以上のライズ幅が出たことで、打者目線では手元で浮き上がるような、非常に打ちづらい球が投げられるようになる進化を遂げたのだという。
こうしたウィーバーの投球について川﨑氏は、「上原浩治さんもストレートにスピンがかかって、バッターがボールの下を振るんですよね。こういうピッチャーが一番対戦しにくい。それを狙って『じゃあ上叩けばいいや』と思って上を叩こうとするとチェンジアップが来るわけですよ。そしてチェンジアップは真っ直ぐに見えるんで、『あっ!』『えっ!?』となる。かなりタフな難しいピッチャーですね」と解説。日米両国で活躍し、134勝104ホールド128セーブの“トリプル100”を達成した上原氏を彷彿とさせる投手であると指摘した。
実際、ウィーバーがPSで投げたボールを球種別に見ていくと、ストレートが60%、チェンジアップが36%、カットボールが4%。川﨑氏はそうした点を踏まえて「ヤンキースのコウジ・ウエハラだ」とコメントすることとなった。
こうした特徴を持つウィーバーと、今回のワールドシリーズで対戦することとなるであろうドジャース打線。とりわけ大谷に向けての“ウィーバー攻略法”として、川﨑氏は「大谷選手はどっちかというと曲り球が好きだけど、ウィーバーは投げない。大谷選手、2回は空振りして欲しいですね」と、なぜか“空振り”が攻略のための秘策であるとした。
「ウィーバーとの勝負のときは、初球の空振りの音に注目してください。翔平さん、わざと聞かせますから」と意外なポイントを指摘。大谷がウィーバーに対し、あえて“空振りの音”を聞かせることで精神的なプレッシャーを与え、結果的に失投を誘うことこそが、攻略の糸口であると語った。
(ABEMA『ABEMAスポーツタイム』)