将棋の第10期叡王戦九段予選Cブロックの対局が10月30日、東京・将棋会館で行われ、2回戦から出場した羽生善治九段(54)が広瀬章人九段(47)に勝利し、4強入りを決めた。次戦では、Cブロック決勝進出をかけて行方尚史九段(50)と対戦する。
“鬼ブロック”と呼ばれる九段予選Cブロックで、羽生九段が準決勝進出を決めた。10名により争われているCブロックには、谷川浩司十七世名人(62)、渡辺明九段(40)、豊島将之九段(34)、佐藤天彦九段(36)らタイトル経験者の強豪がズラリ。初戦から重厚なカードが組まれるなど、大きな注目を集めていた。
この日は午前中に1回戦・渡辺九段ー広瀬九段戦が行われ、広瀬九段が相掛かりの一戦を制して2回戦に進出。午後2時から行われた2回戦では、羽生九段と広瀬九段の対戦となった。急戦調の矢倉の出だしから、後手の広瀬九段が金を繰り出し勢いのある攻めを見せた。中盤では、羽生九段が複雑な応酬の中から抜け出すことに成功。自在な攻めでリードを広げると、最後はぎりぎりの局面を先手の羽生九段が勝ち切った。
この結果、羽生九段のCブロック準決勝進出が決定した。羽生九段は、叡王戦タイトル昇格後2度の本戦進出経験があるものの、いずれも初戦敗退を喫しており挑戦経験はない。まずは2期連続3度目の本戦進出を目指し、次戦で行方九段と予選決勝進出をかけて戦う。
(ABEMA/将棋チャンネルより)