将棋日本シリーズJTプロ公式戦東海大会が11月2日、愛知県常滑市の「Aichi Sky Expo」で行われ、藤井聡太JT杯覇者(竜王、名人、王位、王座、棋王、王将、棋聖、22)が広瀬章人九段(37)に137手で敗れた。この結果、広瀬九段の5期ぶり2度目の決勝進出が決定。3連覇を目指していた藤井JT杯覇者は、ベスト4で今期の大会を終えた。
 振り駒で広瀬九段の先手となった本局は、相掛かりの出だしに。長い戦いに備えて互いにしっかりと陣形を整備すると、じりじりとした戦いへと展開した。藤井竜王の強い踏み込みから一気に激戦へと発展すると、広瀬九段も強く応戦。緩急自在の指し回しで絶対王者を圧倒した。力を封じ込められる形となった藤井JT杯覇者は、得意の終盤戦で技を駆使して対抗したものの、逆転には至らず。最後は静かに投了を告げた。